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2年経ったらグライダーズチェック(機体検査)をしましょう! (2016/8/2 17:56:51)
午前中は飛べました♪
昨日同様、大気の状態は不安定で朝から山際は雲がモクモク。
それでも朝は飛べるコンディションだったので講習生は練習フライト。昨日よりも日射は少なく、雲の吸い上げを回避すれば穏やかなコンディション。
しっかりと基礎練習できました。
グライダーチェックをしよう!
そして同時進行で先日依頼されたグライダーチェック(機体検査)に取り掛かりました。
まだまだキャノピーの状態は良いのですが、ライン長は少し変化があり調整の必要あり。しかし、検査後のライン長調整は依頼者に確認が必要なのですが連絡が取れないので、透過率チェックとライン長計測をしてとりあえず保留。続きはなんとか今週中に終わらせたいなぁ~。
と思っていたら連絡取れて、ご説明の上で調整依頼承りましたので早速!
調整後のライン長計測の結果も良好♪
あとはプレフライトチェックしてお渡しするだけ(^^)
今回は、せっかくですのでグライダーチェックに関してよく分からない方のために説明させていただきます。
グライダーチェック(機体検査)ってなに?
その名の通り、パラグライダーの翼の検査をします。
検査の内容は、キャノピー(生地)の空気透過率・サスペンションラインのライン長計測・翼の縫製状態の確認です。
検査後に必要に応じて、ライン長調整・ライン交換・テストフライトなどを行ないます。
車の車検と同じようなイメージです。検査して不備があれば直し、直せない状態であればそのグライダーでの高高度フライトを中止していただく。
パラグライダーは確実に変化(劣化)していきます。大きく変わってしまえば、そのグライダーの本来持っている性能が損なわれるばかりか、フライトに危険を及ぼす可能性も大いにあります。
JPA(日本パラグライダー協会)では2年ごとの検査を推奨しています。
楽しく安心なフライトのためにも定期的にグライダーチェックを受けましょう。
キャノピーの空気透過率測定
専用の測定器でキャノピーの「上面のセンターと両翼端付近」「下面のセンター」の計4箇所の空気透過率を測定します。
200秒以上であれば「良好」とし、それ以上の計測はしません。
30秒以下になると「フライトに適さない」との判断になります。測定箇所のなかで最も秒数が少なかった箇所で判断します。
サスペンションラインのライン長計測
レーザー距離計を使用して計測します。
ライザー側を専用の台に接続し、5kgの加重をかけながらキャノピー側で1本1本計測していきます。
ライン長を計測するための土台
Bluetooth搭載のレーザー距離計を使用すると、計測しながら自動でPCのエクセルに入力していけるので楽チンです♪
使用する小型のレーザー距離計
ライン長リストは各グライダーごとにメーカーからグライダーチェック用のものをもらい(もしくは作成し)使用します。
全てのラインの計測が終わったらチェックします。基準値の許容範囲内(±10mmの20mm)に入っていればオッケーですが、基準値を上回るライン長の変化があれば調整可能な範囲内で調整します。
調整はラピッドリングのところでメインラインのループを変えて調整します。
メインラインにループをかけて長さ調整
ライン長を調整した場合は再度ライン長計測を行なって正しく調整できたかどうか確認します。
※昔のグライダーチェックは、ラインに加重をかけて伸ばすことで調整をしていましたが、持続性がないことが分かり現在の方法に変更になりました。
キャノピーの縫製、ライン、ライザーの目視確認
キャノピー生地の透過率は問題なくても縫い目が開いてきていたり、ラインやライザーが傷んでいたりして問題がある場合があるので全体を目視で確認します。
調整後はプレフライトチェック
ラインを調整した場合は必ずプレフライトチェックを行い、問題ないことを確認したうえでお客様に引渡しとなります。
【料金表】(JPAチェックセンター共通)◆完全検査(1+2) … 15,000円 1.キャノピーの空気透過率測定 … 5,000円 2.サスペンションラインのライン長計測 … 10,000円
◆ライン長調整+プレフライトチェック … 15,000円 ◆全ライン交換 … 20,000円 ◆交換用ライン … 実費 ◆送料等 … 実費 |