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feed <ボルネオ日記 10月2日> 13年越しの想い 「ドラマはこれから」 (2016/10/8 0:17:46)
161002 キナバル 下山

重い高山病にもかからず、体力的に尽きる事なく、山頂に達し、
帰りにはロッククライミングを楽しむ。
明らかに出来過ぎである。

私は知っている。人生、そんなに甘くない。
「神様は何時もドラマを用意してくれている」事を。

かよっぺに聞くと、山での遭難の8割は、下山中での事故とのこと。
気の緩みが起こすらしい。
それでなくとも、下りは嫌いである。
小中と、田舎の学校ではダントツに強かったマラソン。
でも、下りは大の苦手。
ペースが乱され、また足に負担が掛かる。

雲が出始め、天候も危ぶまれる。
カメラやパスポートを、完全防水にして、スコールに備える。

ここから6kmの下り。12時前に下山開始。
と思いきや、誤って二度目の朝食が2箇所で重複手配されていた。
義理からか、食い意地からか、両方食べる、って、結局この日は3度の朝食。
下山開始は12時半過ぎ。既に大分出遅れている。

快調に1km下った所で、急に左足が悲鳴。激痛が走る。
恐れていた事態。一ヶ月前に4kmタイムトライヤルで痛めた膝。
ジョギングを繰り返す中で、思わず限界に挑みたくなった。
悪い癖である。
以来、走るのは止め、トレーニングは自転車と水泳に切り替えた。
その靱帯の痛みが再発。時に激痛。殆ど動けない。

湿布やら痛み止めの薬やらサポーターやらテーピングやら、
仲間3人が色々と対応してくれる。気遣ってくれる。
そしてスティック2本。
この効果は絶大。それだけに貸して頂いた方の負担が想像される。
ありがとうございます。

途中から雨、やがて大雨。
道は川の本流と化し、全身ずぶ濡れ状態。満身創痍。

暗くなる6時前には着きたいと思い、ペースを早めては激痛、
また超スローダウン。その繰り返し。
途中、二組ほど、同じく脚を引きずる方々と出会う。
距離表示毎に時間を計測。
例えば残り4kmから3kmでは、55分を要した。
一時間掛かってない。「早い!」と友から励ましの声が掛かる。

最後は100mの登り。ここは衝撃が無い為、問題なし。
何とか明るい内にゴール。

「チーム、かよっぺ」感動の瞬間である。
終始、足を引っ張った私。
一人では到底成し得なかった、キナバル登山。
Want To Do List に二重丸。
一生の思い出が、また一つ刻まれた。

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