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3月20日(月曜日)ソルジャ初めてのおつかい (2017/3/23 19:21:07)
◆ダブルブッキング大魔王とソルジャーの初めてのお使い
私(中澤)は人からの頼まれごとは多少無理をしてでも受け入れる傾向にあります。
(これを別名:安請け合いとも言いますが・・・)
もともと関宿滑空場で、ある機体に部品を取り付ける作業があり三科と行くことになっていました。そこへ宇都宮大学航空部の加藤監督から「耐空検査に来てくれないか」との要請がありました。
関宿が終わったのち車を飛ばせば午後に行けるかと考えたのですが、よく考えるとどうも一抹の不安が・・・
妻沼の中村さんに電話すると、 「20日待ってますね(喜)」 とのこと。
つまり、見事なトリプルブッキングでした。
どれもこれも、それぞれに事情を抱えて「20日」という日に設定されたわけですから、どれも断ることができません。
天気は良さそうだし、モーターグライダーで移動できればなんとかなると思いついたところ、目の前にいたのが、最近売り出し中の小林マコちゃん、別名、ソルジャー小林くんでした。
「明日、僕を乗っけて、関宿と妻沼、それから氏家に行ってもらいたいんだけど。行ってくれる?」
と聞いたところ、一瞬、ソルジャーの顔に不安がよぎるのを私は見逃しませんでした。
表情が一変したソルジャーはそこらじゅうの人に関宿や妻沼の連絡の仕方や、どこに降りるのかを聞いていました。
みんなは面白がって、AランとBランのあいだには溝があって間違えると落ちちゃうよ、だとか、第1滑空場と第2滑空場の間のグランドがベースだとか、ノーテンキなことばかりで、ソルジャーはますます不安の面持ちでした。
3月20日当日。
8:30飛行場、9時離陸という予定でしたが、緊張して早起きのソルジャーによって8時には機体のカバーがはずされ、準備が進んでいました。
当日になり突然、関宿→妻沼→氏家(鬼怒川)の予定が、関宿→鬼怒川→妻沼に予定変更され、ソルジャーが前もって作っておいた航法計画は水泡に帰してしまいました。
「あれが利根川だから、あの先かな?」とブツブツ言うソルジャーに「関宿って江戸川だよ」と茶化す私。最後のベースでの鉄塔が怖いと言いながら、関宿へ着陸。
関宿にはすでに三科が待っていてくれて、作業は約30分で終了。
やっと関宿についてホッとするソルジャー。
整備作業では出る幕のないソルジャー。
さて、次のコース。関宿から鬼怒川。
「北へ飛んで、鬼怒川を左に見ながら飛べば、鬼怒川滑空場ですね。」と一人納得するソルジャー。離陸すると、それなりに忙しいもので、関宿との挨拶、宝珠花のグライダーのケアー、インフォメーションへのフライトプランのオープンと次々にやらなければならないことがあります。そのうちにヘディングがあさっての方向へ、高度はハチャメチャに・・・ソルジャーは必死です。
やっと落ち着いた頃には、 「ここはどこ?」 状態でした。
それでも、下妻や下館を見ながら北上。やがて左に宇都宮を見ながら、鬼怒川滑空場を探しています。そうこうする間に、東北新幹線の橋が見えてきて、「アレー、行き過ぎちゃった」と大慌てのソルジャー。
初めての滑空場ってわかりにくいですよね。レフトダウンウインドでは完全に滑空場を見失い、大慌てのソルジャーでした。
鬼怒川滑空場では加藤さんの粋な計らいでソルジャーは初ウインチ、初ASK21を体験できました。
ちゃっかりサーマルに乗っかって30分ぐらい飛んでいました。
最終コース、鬼怒川滑空場から妻沼滑空場。
このコースは頼りになる利根川も鬼怒川もありません。ソルジャー必死。やっと館林の先で利根川を見つけると、「利根川を見ると安心しますね。これに沿っていけば帰れますもんね~~」と安心な表情のソルジャー。
妻沼にも無事着陸。
最終コースの妻沼-大利根。
追い風に乗って、グランドスピード120ktで帰りました。
妻沼で最終コースのフライトプランを入れるソルジャー。
一日中、東京インフォメーションのおねーさんとフライトプランを入れていて、「はいはい、コースは妻沼場外から大利根場外ですね。連絡先はわかっていますから結構ですよ」などと言われたそうです。
緊張の初めてのお使いは無事終了しました。
(写真、文 / 中澤愛一郎)