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苦しまぎれの旋回理論 その1
飛行中年
(2024/12/25 18:57:24)
苦しまぎれの旋回理論 その1 (2015/6/21 22:19:00)
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苦しまぎれの旋回理論 その1 (2015/6/21 22:19:00)
皆さんはハンググライダーがなぜ綺麗に旋回出来るかご存知ですか?
あなたがもしこの質問に答えられなかったとしても、ちっとも恥ずかしくありません。
なぜならば、実は未だにハンググライダーがなぜ旋回出来るか分かってないのですから!
このことについて、いままでそれらしい理論は何度か登場しているのですが、それらは矛盾点がありことごとく否定されてしまいました。
結果、未だにハンググライダーの旋回理論が説明できていないのです。
そこで今回はこのハンググライダーの旋回の理論について取り上げてみたいと思います。
科学の世界において、当たり前と思われていたことがある日突然否定されることは珍しくありません。
ハンググライダーの旋回理論もその一つ…。
ハンググライダーを発明したNASAの研究員フランシスロガロも、この新しい翼の模型実験の際に、重心を移動させると何故か上手く旋回できる
ことに目をつけ、この翼を宇宙機(宇宙船などの宇宙を移動する機器の総称)の回収に応用できるのでは?というアイデアを出した時も、おそら
く彼自身なぜハンググライダーが上手く旋回しているのか説明はできなかったと思います。
でも、なんだか分からないけれども重心の移動だけでハンググライダーは上手くその飛行が制御できたため、この新しい翼は「スポーツ」へと
進化しました。
しかし、この新しいスカイスポーツの教本を作るにあたり、その「旋回理論」を記述する必要が出てきました。
そこで、最初に考えられたハンググライダーの旋回理論は以下のものでした。
当時のハンググライダーはフレームも細く(なんとカメラの三脚のアルミを流用)、セールもたるんでいたため左右の体重移動をするとフレーム
がたわんでバタバタとフラッターを起こしていました。
このフラッターを口実に、「そこで抵抗が生まれるからそっちに曲がるんだ!」なんていう理論を教本に書いたのです。
そのため、当時のひとたちはそれを信じました。
しかし、時代が進むにつれハンググライダーのフライヤーはおかしなことに気付き始めました。
ハングが高性能化するに従って旋回時にフラッターがでなくなったのですが、それでもハンググライダーは綺麗に旋回したのです。
これは困ったことが起きました。
教本に書いたことが間違っていたとしか考えられないからです。
そこで次の理論を考えました。
その理論とはビローシフト説です。
ビローシフトとは、ハンググライダーで体重移動すると、体重を乗せた方のセールのハラミ「ビロー」が大きくなり、それによりそちら側の揚
力が減り、同時に抵抗が増えて体重を乗せた方に旋回する!という理論です。
この旋回理論は世間に受け入れられました!
そして、長年に渡ってハンググライダーの旋回の説明はこのビローシフト説が信じられていたのですが…。
この説も怪しくなったのです!
というのは、やはり矛盾点が出てきたのです。
その矛盾とは…。
先ずビローシフト説が正しければ「アドバースヨー」は発生しないはずであること!
アドバースヨーとは、旋回したい方とは逆方向に機首を向けてしまう厄介な現象のこと…。
ビローシフト説ではビローの大きいほうが抵抗が大きい筈ですが、アドバースヨー発生時はセールが張ったビローの小さい方に一時的に機首を
向けてしまいます。
つまり…。
セールが張ったビローが小さい方の翼の方が抵抗が大きくなっているということです。
これではビローシフト説と矛盾してしまいます。
さらに…。
どうしてもビローシフト説では説明出来ないのは、片翼がリフトで上げられた時のハンググライダーの動き…。
このとき、パイロットはリフトにはじかれまいとあげられた方の翼に体重移動します。
そして、明らかにあげられた方のビローは大きくなりますが…。
そのまま修正しきれずに反対側にはじかれてしまったとき…。
次の瞬間…。
ハンググライダーは体重移動した方とは反対側、つまり、はじかれてしまった方向に旋回してしまいます。
もし、
もしビローシフト説が正しければ、ハンググライダーは片翼を上げられながら左側に機首を向け、そのままバランスがとれずに反対側に
横滑りしてしまうのではないでしょうか…。
つまり、明らかにこの「ビローシフト説」も信憑性に乏しいと言わざるを得ません…。
その他にもハンググライダーの旋回を説明する理論として「後退角説」がありますが、長くなるので続きは次回に…。
あなたがもしこの質問に答えられなかったとしても、ちっとも恥ずかしくありません。
なぜならば、実は未だにハンググライダーがなぜ旋回出来るか分かってないのですから!
このことについて、いままでそれらしい理論は何度か登場しているのですが、それらは矛盾点がありことごとく否定されてしまいました。
結果、未だにハンググライダーの旋回理論が説明できていないのです。
そこで今回はこのハンググライダーの旋回の理論について取り上げてみたいと思います。
科学の世界において、当たり前と思われていたことがある日突然否定されることは珍しくありません。
ハンググライダーの旋回理論もその一つ…。
ハンググライダーを発明したNASAの研究員フランシスロガロも、この新しい翼の模型実験の際に、重心を移動させると何故か上手く旋回できる
ことに目をつけ、この翼を宇宙機(宇宙船などの宇宙を移動する機器の総称)の回収に応用できるのでは?というアイデアを出した時も、おそら
く彼自身なぜハンググライダーが上手く旋回しているのか説明はできなかったと思います。
でも、なんだか分からないけれども重心の移動だけでハンググライダーは上手くその飛行が制御できたため、この新しい翼は「スポーツ」へと
進化しました。
しかし、この新しいスカイスポーツの教本を作るにあたり、その「旋回理論」を記述する必要が出てきました。
そこで、最初に考えられたハンググライダーの旋回理論は以下のものでした。
当時のハンググライダーはフレームも細く(なんとカメラの三脚のアルミを流用)、セールもたるんでいたため左右の体重移動をするとフレーム
がたわんでバタバタとフラッターを起こしていました。
このフラッターを口実に、「そこで抵抗が生まれるからそっちに曲がるんだ!」なんていう理論を教本に書いたのです。
そのため、当時のひとたちはそれを信じました。
しかし、時代が進むにつれハンググライダーのフライヤーはおかしなことに気付き始めました。
ハングが高性能化するに従って旋回時にフラッターがでなくなったのですが、それでもハンググライダーは綺麗に旋回したのです。
これは困ったことが起きました。
教本に書いたことが間違っていたとしか考えられないからです。
そこで次の理論を考えました。
その理論とはビローシフト説です。
ビローシフトとは、ハンググライダーで体重移動すると、体重を乗せた方のセールのハラミ「ビロー」が大きくなり、それによりそちら側の揚
力が減り、同時に抵抗が増えて体重を乗せた方に旋回する!という理論です。
この旋回理論は世間に受け入れられました!
そして、長年に渡ってハンググライダーの旋回の説明はこのビローシフト説が信じられていたのですが…。
この説も怪しくなったのです!
というのは、やはり矛盾点が出てきたのです。
その矛盾とは…。
先ずビローシフト説が正しければ「アドバースヨー」は発生しないはずであること!
アドバースヨーとは、旋回したい方とは逆方向に機首を向けてしまう厄介な現象のこと…。
ビローシフト説ではビローの大きいほうが抵抗が大きい筈ですが、アドバースヨー発生時はセールが張ったビローの小さい方に一時的に機首を
向けてしまいます。
つまり…。
セールが張ったビローが小さい方の翼の方が抵抗が大きくなっているということです。
これではビローシフト説と矛盾してしまいます。
さらに…。
どうしてもビローシフト説では説明出来ないのは、片翼がリフトで上げられた時のハンググライダーの動き…。
このとき、パイロットはリフトにはじかれまいとあげられた方の翼に体重移動します。
そして、明らかにあげられた方のビローは大きくなりますが…。
そのまま修正しきれずに反対側にはじかれてしまったとき…。
次の瞬間…。
ハンググライダーは体重移動した方とは反対側、つまり、はじかれてしまった方向に旋回してしまいます。
もし、
もしビローシフト説が正しければ、ハンググライダーは片翼を上げられながら左側に機首を向け、そのままバランスがとれずに反対側に
横滑りしてしまうのではないでしょうか…。
つまり、明らかにこの「ビローシフト説」も信憑性に乏しいと言わざるを得ません…。
その他にもハンググライダーの旋回を説明する理論として「後退角説」がありますが、長くなるので続きは次回に…。
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