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feed ナショナルリーグ第1戦パラグライダーカップ富士山 (2015/1/19 17:17:10)
2015年ナリョナルリーグがスタートです。
第一戦 パラグライダーカップ 富士山
開催です。

ホームエリアの朝霧高原、
ここ数年朝霧の大会では、思ったような結果が残せておらず、
ホームで勝つことの難しさを痛感しています。
しかし、そろそろいい結果を残したいところ。
気合を入れて大会に臨みます。

初日、強風のためキャンセルとなったあとの2日目。
やや北風の残る条件ではあるものの大きなタスクが組めそうな感じです。

北風の吹き込みに翻弄されながら
タスクコミッティで頭を捻って作ったタスクは、
T.0→天子南→富士山(15㎞)→大倉ダム→富士山(14㎞)→養毛→白糸→YMCA
結果的に、このタスクがコンディションにマッチしたグッドタスクとなりました。

この日のコンディションは、
北風混じりながら、午後には南風が押してくる予報。
ブルースカイながらサーマルトップは、1700m程度と予想。
いつもの朝霧とは違うトリッキーなコンディションが予想されます。

こういう日は、サーマルポイントが予測しずらく、安定した上昇も期待できないので、
作戦としては、キープハイです。
極力稜線よりも低く飛ばないことを前提に、条件を確認しながらスピードを上げていくこととします。
こういう日にイケイケドンドンで突き進むと、必ずどこかで深みにはまります。

テイクオフすると、やはり上げにくい。
西富士、2尾根、3尾根をウロウロするもなかなか稜線に出られない。
早めにテイクオフしたから、時間に余裕はあったものの、あまりもたつくのも嫌な感じです。
西富士付近は、どうも北と南の風が押し合いへし合いしていて、条件が安定しない模様。

しかたないので、稜線スレスレで、鉄塔を越えて、ウェイティングポイントとなる長者へ行くことにします。
西富士は安定していなくても、長者まで行けば、南風が届いていて安定して上がるだろうとの算段です。
15asagiri01.jpg 15asagiri02.jpg

案の定、長者では、稜線に出ることができました。
難しいコンディションですが、やはりナリョナルの強者ぞろい、ぞくぞくと上がってきて、
スタート前には、大きなスターティングガーグルが形成されます。
しかし、ここ長者でもイマイチサーマルが安定しない。
風に押されて、フラフラとサーマルのコアポイントがシフトします。
いい位置でスタートを切るためには、集中力を高めてサーマルコアをいかにトレースできるかがポイントになります。
飛び慣れた朝霧で上げ負けるわけにはいきません。
スタートの瞬間まで集中力を保って、絶好のポジションからシリンダーインです。

先頭は、少し前を飛ぶ緑の新型BOOM10一号機、Ogi選手です。異常に速い。
藤川もアクセルは、ほぼフルアクセルでかっとんでいますが、少しづつ離されていきます。
ほとんどの後続選手を引き離していっているので、僕のスピードもかなり速いハズ。
それでも離される要因は何か?
僕がわずかに残しているアクセルのマージンを使いきっているのか?
そもそも機体性能がいいのか?
ウェイトを積んでいるのか?
正直、このコンディションでこれ以上スピードを出すのは、かなり怖いのです。
それでも、上を行く選手がいる以上スピードシステムの見直しが必要かもしれません。

天子南のパイロンゲット後、
最初に天子に戻ったのはもちろんトップのOGI選手、
しかし、ここで最初のチャンスが、乱流の直撃を食らって、OGI選手派手にクラッシュ、
大きくクラバットして、フラフラと高度をロスしながら回復操作をしています。
ここは追いつくチャンスと藤川も天子につけますが...
同じ乱流を食らってしまいました。
派手に翼半分がなくなり、次の瞬間には、翼が自分の下にあります。
これぞ、クラッシュウイングオーバー!
しかし、荒れた空域を高速グライドする以上、この程度のクラッシュで慌ててはいけません。
最近のグライダーは非常に良く出来ていて、正しい操作をすれば深刻な事態には至らないのです。
一回のタッキングで、通常滑空に戻ってすぐにレースに復帰します。
先頭のOGIもクラバットを解いて進み始めています。
あの大きなクラバットを短時間で解いてしまうのは、さすがテストパイロット。

次に目指すは、富士山パイロン15㎞。
先頭グループの判断は、みな同じでした。
それは、毛無山まで一気に稜線上を走り抜け、高度の取れる毛無山からアプローチするです。
先頭のOGIは、毛無までは一気に突っ込む算段のようです。低く養毛をパスして毛無に突っ込んで行きます。
後続は、宮田選手、大澤選手、隅選手、藤川といった顔ぶれ。
今日は、キープハイと決めています。
他のトップ選手が続々と毛無山、そして富士山パイロンに向かう中、
藤川は、キッチリ養毛、そして毛無山で高度を稼いで、富士山パイロンに向かいます。
高くいけば追いつくと思ったのだけど...
余裕の高さで帰っては来れたものの、失敗、逆に少し差が開いてしまいました。

ここで新鋭Boom10 3号機に、この大会からスイッチしている中島選手と合流。
レベル2のコールが飛び交う中、
ねじ切れるような乗りにくいサーマルを協力して上げきって、毛無を離脱。大倉ダムを目指します。
しかしここは、慣れた機体に乗る自分の方が、荒れた空域での高速グライドにアドバンテージがある模様。
少しずつ引き離しながら南下します。

先を見ると、
やはりというか、先頭をガンガン突き進んでいた緑のBoom10 1号機が、
長者の尾根で低くなって、スタックしています。
今日は、イケイケドンドンで行くと、必ずどこかでハマる。
そんな僕の考えを証明してくれてますね~。
苦笑いしながら、上空をパスして、藤川は、4番手に浮上です。

天子につけた時点で、
先頭の宮田選手、2番手隅選手は、大倉ダム付近。
ちょっとすぐには追いつけそうもありません。
3番手は、Boom9大澤選手。天子南にいます。
緑のBoom10に引っ張られたのかな、なんだか低いぞBoom9。これはロックオン!
天子で上げきって大倉をリターンすれば、追いつけそうです。

やはりです。
リターン後の天子で完全に追いつきました。
ここからは、最終局面、3位表彰台をめぐるデッドヒートスタートです。
天子で一緒に上げちぎって、横に並んで富士山パイロン14㎞へ、
まず、いいラインに乗ったのは左に進路を取った大澤選手、すかさず藤川もラインを寄せてリフト帯に入ります。
そうすると、今度は大澤選手がリフト帯を外します。藤川は、そちらへ入らないように右にラインを寄せます。
結果的に一番高くパイロンゲットできたのは藤川です。

振り返ると先頭の二人は、低く陣馬の尾根に着けています。
何とかそこでスタックして待っていてくれ。そんなことを考えながら。陣馬へ。
先頭4名で、一番高く富士山パイロンをリターンしたので、なんとか追いつくチャンスがあるかと思ったけど、
なんてこった!今度は、僕が一番深いシンクにはまった模様。
結局、大澤選手と同じ高度まで高度ロスして、陣馬先端へ。二人でスタックモードに入ってしまいます。
上位2名は、スルスルと稜線へ逃げて行きました。
ロングトランジットのライン取りって難しい、こういう時はホント風に色がついていたらいいのにって思います。

ここで完全に上位2名に追いつくシナリオはなくなってしまったので、
3位争いに集中。
難しいサーマルを四苦八苦しながら、最初に陣馬の尾根を上げきったのは、藤川です。
しかし、まだ次の養毛にトランジットするには高度が足りません。
西富士2尾根にわたって、弱いサーマルに乗ります。
大澤選手もすぐに追いかけてきます。
最後の上げ勝負、ここで先に上げきった方がファイナルグライドに移行できます。
しかし、藤川のICEPEAK7 proなぜか、急にうまくセンタリングできなくなります。
曲がらない、流される...
養毛に渡る高度を先に稼いだのは大澤選手。
ここで気づきました。いつこうなったのか分からないけど、左の翼端がクラバットしている。
これじゃ右にはうまく曲がれないはずだ...
慌ててクラバットを解くも、もはや手遅れ。
気づくのが遅かった。
ここで勝負あり、大澤選手の3位確定、
養毛をリターンしてファイナルグライドです。

クラバットに気づかなかったショックもあり、ちょっと集中力をきらしてしまいました。
確か後続は、少し離れていたはずと思い、
最短ルートを行かず安全な稜線経由、スピードも控えめに白糸&YMCAに向かいます

そこをフルスピードで追い上げていたのは、
浜名湖の青木選手。
白糸で気づいたときには、紫のICEPEAKに先行されてしまってました。
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そういうわけで、4番手ゴールは青木選手、5番手ゴール藤川となりました。
幸いレースは、終盤まで藤川が先行していたので、リードアウトポイントの差で、
4位は藤川となりましたが、やっぱり、最後まで集中力を切らしてはいけませんね。
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ハードなコンディションながら素晴らしいレースでした。
一緒に戦ってくれた選手のみなさん、
準備してくれた大会スタッフのみなさん、ありがとうございました。
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