ホーム >> RSSセンター >> <TMC日記 2月22日> 「苺の契り」

RSSセンター

  メイン  |  簡易ヘッドライン  

link 飛丸日記 飛丸日記 (2024/12/25 18:57:24)

feed <TMC日記 2月22日> 「苺の契り」 (2018/3/1 21:26:08)
180222 菊川駅

親父急逝の知らせを受け、もっとも早い帰国方法として選んだマニラ経由の帰国。
どういったスケジュールでどう過ごすか、全く計画は立っていなかった。
休暇届けも出さずに「えいやっ」で予約した帰りのフライト、2月24日(土)。
最初はその一週間前にブルネイに戻ろうかとも思ったが、とてもやり切れない。
已む無し。何時までもズルズルしないように、兎に角、予定通り後一週間だけ踏ん張ろう。

また脱線。
伊藤忠でも、現在勤務するブルネイの会社でも、弔事休暇制度があるのだが、
ブルネイの会社の方が少なく、24日までは弔事休暇で休めない。
一体誰がこんないい加減な制度を作ったのか!・・・・・・それは、私である。
まさか12年後に自分がその適用対象者になるとも思わず、まあ、この辺で問題ないだろう、と
他株主さんに提案し、合意を得た。そのつけが、今回ってきた。
土地のリース契約、合弁契約書、原料購入契約書、そしてこうした役員の契約に至るまで
会社運絵に必要な全ての契約に携わった。
その後稼働してから赴任すると、契約に起因した問題の数々。
「一体誰がこんな契約を結んだんだ!」と机を叩く。相手は自分である。回りの白い目。
「10年前の冨原って奴は、相当あほだった。進化した冨原が、それを是正する。」

学んだ事。
青臭いと言われようが、あるべき論に従い、突き進むこと。
例えそれが茨の道であろうとも。
何故か。
結局は、それが最も楽な方法なのである。後々もっと苦労するか、今やり遂げるか。
「次世代に負の遺産を残してはならない」
これは一つのテーマである。

24日(土)が迫り、東京の取引先回り3社を残し、また更なる問題を東京で抱える中、
22日(木)12時過ぎの電車で実家のある菊川を出る。

前日には昼飯を取りながら2時間半の全社員総会。これにて三回目。
いや、正確には私の一方的な語り。
客先回りをしながら、また夜に少しづつ作り上げた資料。
数えると不思議にも丁度100枚のパワーポイントでのプレゼン資料となっていた。

「私は空を飛びたいんです。」
「全てを皆さんに任せて、「問題ありません」の報告だけを聞いていたいんです。」
「中近東会社でも、また現在のブルネイの会社でも部下に語っている私の夢なんです。」
「今度こそ、それをここで実現すべく・・・。」
誰も聞いちゃあいない・・・。

「遠隔経営」 最大の問題は従業員との交流の少なさである。
一方通行ながらも私の人となり、考え方をわかって頂く為に、この「飛丸日記」も紹介した。
私がとんでもない遊び人であることがばれてしまうが、まあ飾っても仕方がない。
もともとは私以上に「猪突猛進型」の娘を、サブミリナル大作戦で諭す為に始めたこのブログ。
思わぬ活用方法である。

因みに葬儀回りと会社の引継ぎを手伝いに来てくれた娘。大感謝。
そこまでは良かったのだが、どうしても早く帰ると言う。
この4月から企業コンサルタントに就職が内定している彼女。
「こんなに良い機会はないのだから親父が何をするか見ているように」
と引き止めるのだが聞かない。
よくよく聞いてみると「数日後にアフリカにホーム・ステイに行く」と言う。
おーい。
本人は私に似ているから嫌だというが、実は既に私を凌駕している。
「猪突猛進型」の娘。
まあ、いいか。人類は発展することが使命である。
私を踏み台にして、先に進んで欲しいものだ。

あまり話す機会がなかった従業員のKさん。
その事に配慮してか、全くの偶然か、社長に就任したお袋の指名で
菊川駅まで送って頂けることになった。
「どうでした、昨日の2時間半のお話? ご感想は?」
3kmの道のり。あまり話す時間もなく、あっという間に駅に着く。別れ際に一言
「このまま、乗って帰って、トミハラに戻って頂いてもいいんですけど・・・」

「後は皆さんに任せします。苺の契りを結んだ仲なんですから、
 宜しくお願いします。」・・・と言おうと脳裏に浮かんだが止めておいた。
言ったらヤクザまがいのパワ・ハラかなあ・・・。

この三週間、親父を社員の皆さんが尊敬されていたのがひしひしと伝わる。
カリスマ経営者である。
私はその路線は辿れない。人格の問題もあるが、そもそも会社にはいないのだ。
いや、そもそも私が目指したい会社は、一人のカリスマ経営者によるものではない。
「従業員のみならず、取引先、地域社会にシステムとして受け入れられる魅力ある会社」
「持続発展可能なシステムの構築」
先日の全社員総会でそう謳ったところである。

「まあ、なんとかなるでしょう。大切なことは 「どんな時でも『Let’s enjoy』ね、です。」
 楽しみましょう。」
「こんな時でも楽しめるんですか?」
「はい、勿論。大変なのを楽しみましょう。」
少々、・・・大分 後ろ髪は引かれましたが・・・ここまで来れば、後は、なんとかなるでしょう。

execution time : 0.005 sec