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link 飛行中年 飛行中年 (2024/12/25 18:57:24)

feed 1200年も伝わっていた伝説の歌…。 (2018/3/14 21:43:43)


埼玉の方で10万枚もの古銭が出たそうで…。

このニュースを聞いて、40年前、ウチで起きたちょっとした事件を思い出してしまいました。

その事件とは…。



私は和歌山の南の方、南紀白浜の隣にある「上富田町」という小さな町の出身です。

そして、私の実家があるあたりに、いつの時代からか分からないのですが、大量にお金を埋めたその場所を、子孫に伝える歌が残されていたのです。

その歌とは、残念ながら、私がまだ子供だった頃に聞いたもので、正確にはもう覚えてないのですが、だいたい次のような内容のものでした。

朝日照る。夕日照る。大青の木の元 銭千貫

つまり、

朝日、そして、夕日がさす大きな青木の木の元に、大量のお金を埋めました。

というものです。

まずはこの歌を心の隅においといて、これからの記事を読んでください!



私が12歳。小学校六年のときの出来事でした。

畑仕事を終えた両親が、ビニールの飼料袋に何やら大量に物を入れて家に帰ってきました。

見るとそれは古いお金だったのです。

両親の話では、我が家のミカン畑を、山の山頂付近まで広げようと開墾していて、大きな木の株に当たり、この木の株を掘り起こしたとこ

ろ、このお金が出てきたというのです。

飼料袋に入れられた古いお金は、ざっと千枚くらいあるでしょうか…。

私は好奇心で、どの時代のお金かな?と思い、一枚その古いお金を拾い、百科事典で調べてみたのですが…。

いくら調べても、その古いお金と同じものは見つかりません…。

おかしいな?と思い、別のお金を拾ってみると、先ほどのお金と違う文字が書かれているのです。

あれ?

不思議に思い、また別のお金を拾ってみると、これもまた違う文字…。

結局、ほとんどのお金には違う文字が書かれていたのです…。

子供ながら、「これはおかしい!」と思い、次の日、数枚のその古いお金を持って小学校へ…。

担任の先生にちょっと見せたところ…。

「これはスゴイ物だぞ!」と、開口一番に言ったのです。

なぜ、その先生は、そのお金を見て「スゴイ!」と言ったのか…。

実は、私が小学校へ持って行ったお金に、たまたま「宋」の字が書いてあった物があったからなのです!

宋とは、古い中国の時代の国の名前…。

実は、日本で貨幣があまり流通していなかった時代、国家的な事業の支払いや豪族などの財産の管理などに、中国のお金が使われていたらしいのです。

これは、日本の他にも朝鮮半島などでも、同じように中国のお金が使われていたようです。

言い換えると、その当時の中国のお金は、国を超えて日本や朝鮮半島などで、大きな金額の支払いのときの「共通通貨」のみたいなものだったということも出来ると思います。

私がお金を見せた担任の小学校の先生は、たまたま学があり、そのことを知っていたようなのです。

ここから大騒ぎになりました!

これだけ大量に宋銭…。つまり、中国のお金が出てきたということは、それなりに力のあった豪族などが、私の故郷の上富田町にかつていたという証になるからです。

入れ替わり立ち代わり、考古学者の方がウチに訪ねてきて、果てはテレビの取材攻め…。

もう両親は畑仕事どころではなくなってしまいました。


さて、このようにして我が家の畑から出てきた古いお金なのですが、出土したときに、お金についている錆「緑青」を保存していれば、お金を埋めた年代がぴったり出せたそうですが…。

そんなことは当然分からなかったので、そのまま周りの土と混ぜてしまい…。

それでも、出てきたお金の種類から、専門家の方からはおそらく1200年ほど前のお金でしょう。という見解が出されました。

で…。

最初にお話ししました「歌」を思い出して欲しいのです。

「朝日てる。夕日照る。大青の木の元銭千貫」…。

まず、上の文中にもありますが、今回古いお金が出てきた場所は山の山頂付近。つまり、朝日も夕日もさします。

そして、大青の木。私の両親は、大きな木の株をどかしたところでお金を見つけています。

でも、1200年前でしょ!残っているわけないじゃん!

そう思われる方もいるかもしれませんが…。

山と共に生きてきた私の祖父から、私は昔教わったことがあるんです。

「青木の木は、枯れた後表面は腐るが、芯の部分はまこと腐らん。土が良ければいつまでも残る」と、言っていました。

しかも、古いお金が出た場所は、その場所の土がよほど良かったのか、お金をまとめるために通されていた「麻縄」までがちゃんと残っていたのです。

ならば、祖父がいつまでも残ると教えてくれた青木の株も、今まで残っていても不思議ではないと思うのです。

さらに、古いお金の枚数も、だいたい1000枚ありました

つまり…。

歌に残された条件が、そのまんまほぼぴったり当てはまっていたのです。

と、言うことは…。

私の故郷に残っていた伝説の歌、「朝日照る。夕日照る。大青の木の元銭千貫」は、1200年も口づてに伝わり続けていたことになるのです!

これにはさすがに驚きました!




さて、このお金。

法律的には、我が家の土地で出土し、両親が見つけているので、その所有権は我が家になるのだそうですが…。

当然、売れば大変な金額になったとのことですが…。

昭和一けた生まれの親父…。

「そんな額に汗せず手にしたあぶく銭を手にしたところで、ろくなことにはならん!」と、全部町に寄付してしまいました!!!

まあ、私はそんな一本気な父親が大好きなのですが…。





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