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feed (第四回 夢のクロスカントリー・ツアー 4月15日)「HG初心者レッスン 参の壱」 (2018/4/30 20:55:19)
180415 荒神初級者トレーニング
180415 荒神トレーニング会場

ハング・グライダー暦35年!等と自慢しても始まらない。
人は進化もすれば、時に退化するものである。
まして「忘却力には自信がある」私。
「晴れた休日には必ず飛びに行く日々」から
「半年に一度、数日飛ぶ」セミ・アニューアル・フライヤーになってしまった私。
ブランクの長さはしゃれにならない。

ハンググライダーを侮ってはならない。
何せ、足が地面に着いていないのである。
「高所恐怖症だから出来ません。数百mも高い所なんて、とても怖くて飛べません。」
良く聞くコメントではあるが、これは「間違った認識」である。
数百mの高度があれば、怖いものなど何もない。
怪我は地面と接触する時に起きるもの。高度がある程、安全だ。
ハング・グライダーで最も危険な瞬間。それはTake Off とLandingである。

ブランクの解消。35年ぶりにこのトレーニングをする為に、
大学一年の時に教わった方の門を改めて叩いた。
大学時代は、正確には「強引に教えてもらった」というところか。
大昔、大学のサークルでは、スクールではなく先輩に教わっていた。
大阪大学ハンググライダー部。阪大PFC(パラダイス・フライング・キャッチャー)
講習の場所は鳥取砂丘だ。
大学4年間で、後輩への指導も含め、合計56回鳥取に通った。
飛び出すと、ワザと先輩ではなくスクールの講師の前に下りる。
「今のどうでした?」強引に教えを請う。
相手は、一話前の話しにある「史上最強チーム」の面々である。

灼熱の砂丘での講習。先ずは海岸までの数百mを、グライダーを運んで行く。
機材を組み立て、最初は平らなところをグライダーを持って走るだけ。
徐々に走り出す場所を上げて行く。斜面を担ぎ上げる。
初日にちょっとだけ足が浮く。
何歩分浮いたのか、後で数えて同級生と競い合ったのが懐かしい。

10m、20mと担ぎ上げる高さを上げる。Take Off とLandingの練習。
そして直線飛行からS字飛行と空中での動作を覚えて行く。
終には50m前後の砂丘のテッペンまでグライダーを担ぎ上げ、そこからtake off。
S字飛行をして平らな所に見事Landing。
それが申し分なく出来れば、後は300mであろうが、やる事は同じである。
「山飛び」と言われる次のSTEPに進むことになる。

「目標合計百本の担ぎ上げ!」
通いつめても普通「山飛び」出来るのは大学二年の時だった。
一学年上の先輩から遅れる事一週間。気合で大学一年の7月には初飛びした。

35年前とは言え、忘れられないあの光景。
回数は正確には覚えていないが、確か70回前後担ぎ上げをした記憶がある。
そして車で山に上がる楽チンな「初飛び」。
とは言え、わずか数分程度。
グライダーを組んで畳むのが、めんどくさい。
やがて長時間フライトから、ついには長距離フライトの日本記録樹立へ。
そしてオーストラリアの大平原や、アメリカの砂漠、ヨーロッパのアルプスでのフライト。
やればやる程、ちょっとした努力でどんどん面白くなって行くハング・グライダー。
「努力の量に対して、成果・喜びは加速度的に拡がって行く」
数ある人生訓のうち、もっとも重要な一つを体得したのがこのハンググライダーだった。

最初の敷居が高すぎる。これさえ乗り越えれば、面白さはどんどん拡がって行くのに。
「いろいろな楽しいことを、ちょっとだけかじる」という今時の流行。
全く別世界のハング・グライダー。
私の方針 「いろいろな楽しいことを、気合を入れて、出来るだけ突き詰める」
こんな奇特な人は、世の中には滅多にいない。
残念ながら、この大事な人生訓をみんな体得していないからだ。
その先にある面白さに気づけば、人生はもっともっと楽しめるのに。
親の務めは子供にこの教訓を教えること。
そう思って二十余年。未だにそれが出来ていない。
不遜な物言いながら、周りは歯痒い人で一杯だ。

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