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link 呉本圭樹blog 呉本圭樹blog (2025/1/10 10:39:10)

feed イタリアの100kmタスク (2018/6/27 14:48:26)
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快晴!待ちに待った快晴!!
さぁ、気合れていきます

大会本部に到着して車にグライダーを詰め込むと、
会場で最初のブリーフィング。
この日の風は北予報で、T.O.を変えるという話。
エリアの名前はメドゥーノ。
ジェモーナから小一時間移動した場所にあります。


エリアのT.O.は、とてもプレッシャーのない綺麗なエリア

見晴らしもよく、この日は多くのスクール生が飛んでいました。
日本からのパラグライダーツアーも多く来るこの場所。
この日も日本人ツアーが来て多くの知り合いにお会いしてビックリ!
ここで変な飛びはできません。


この日のタスクは102㎞。
今日は絶好の条件だと言っているだけあってきました100㎞越えタスク。


内容は、山に付いたり沖に出たり。を東西往復しながら行くのですが、
沖のパートが多いレース内容。


長時間フライトが予想されるので、準備はいつも以上に念入りに。
そして空へと上がります。

【まさかのスタート失敗】
レース開始までは上空で待機するわけですが、この時に空のコンディションを
見たりして高度を上げ下げしているのですが、スタート前にはしっかり高度を
稼いでスタートするわけです。


なのにこともあろうにスタート5分前に高度を落としてしまい、慌ててサーマルに
戻るのですが、こういう時になかなか上がらない。気持ちを落ち着かせ、まずは上昇することに
専念。
遅れるのはこうなったら仕方ない。慌ててスタートしてこの長いレースを終わらせる
わけにはいきません。
ほとんどのグライダーがスタートを切っていくのを見ながら上昇をしていく。
焦る気持ちと冷静さを保とうとする自分との葛藤。
つくづくパラグライダーの競技は自分との戦いです。

高度をとってスタートを切ったときにはもう100機近いグライダーはすでに米粒のようになっています。
ここからどうやって追いつくか。
まずはレースの序盤を効率よく飛ぶことだけを考えていきます。

私とともに遅れた10機ほどでグループを形成、その中には上位選手も入っているので、ここは協力体制。

そもそも高度を落としてスタートが遅れたのは沖の状態を見ていたから。
スタートしてからしばらく沖を飛ぶので、コンディションは弱い。
充分に追いつけると確信していたので、ここで焦らずに高度はしっかりとっていく
パラグライダーの速度は私のも先に行くのも変わらない。

焦ってスピードを出すとそれだけ高度をロスしてまた低い高度になってしまう。
タイミングが重要。

【中盤で追いつく】
最初の沖のターンポイントを取り、次の山側のターンポイントへ。
この時にはだいぶ距離を詰めることができていたのですが、まだ追いつくに至らない。
しかし、山側のターンポイントを取る手前の強いサーマルを掴んだ時、そのターンポイントを取ってきた
トップ集団とこれから取る私たちが交差する。

サーマルは風の影響でターンポイント側に流れている。
ここはしっかり高度を取りつつターンポイント近くまでサーマルに乗れば追いつける!
そう確信。


果たしてそれはその通りになり、トップ集団の中に入ることに成功。
よし、ここから仕切り直し。

ここまで大きく遅れたのでリーディングポイントはもう期待できないが、
何とかこの中でゴールをしないとポイントが取れない。

ここからしばらくはトップ集団の中でのレース展開。
一気に高度を取って谷を越えていく!!


【100mの差】
谷を渡って最西端のターンポイントを取りに行く。
この谷を渡る前にトップ集団の中でも20機は雲の高度まで上昇。
私はそのわずか100mしたまで高度を取っていたのですが、移動のタイミングに
併せてスタート。
しかし、この100mが大きな差を生んでしまった。

100m高い層は高度をあまりロスしない層だったようだが、私より低い人たち
はどんどん高度をロス。
谷を渡ると高い人たちは山の上につけたものの、我々はあわやランディング?
というところまで下がってしまう。

ここで降りるわけにはいかん!!
と必死に高度をを取り戻したころにはもうトップ集団はまたしても米粒に


この先の展開はコンディションも十分に分かっているエリアを飛ぶので、
これから追いつくのは難しい。しかし、差を詰めていくしかない。

こちらは第2集団を形成して先に行く。
第1集団を目で追いながら効率よく進む。

しかし、この時我々はトップ集団のさらに先に1機のグライダーが飛んでいくのを
知らなかった。

追いつきそうになるのに追いつけない。
それを繰り返しながら進むレース。
最後までその差が埋まらず。


そして私は最後の最後、あとゴールまで少しというところのサーマルで
必要以上に上昇して余裕の高度でゴールした。
最後に慎重になりすぎて順位を落としてしまった。


さて、この日のトップは後半トップグループの先を一人先行していった
オノラン選手がトップ。あのコンディションの中、一人先陣を切っていたとは・・・・。

私は最後に順位を落とし、やはり前半の遅れが大きくでて35位。
総合は45位に上昇したものの、大きなジャンプアップにはならず。
大会後半、しっかり飛んでいきます。

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