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(ブルネイ日記 6月19日着想) 人生に影響を与えた20のフライト 6部作その3 「常識」を科学する
飛丸日記
(2024/12/25 18:57:24)
(ブルネイ日記 6月19日着想) 人生に影響を与えた20のフライト 6部作その3 「常識」を科学する (2015/7/29 15:33:22)
・改めて昨年12月のFB掲載の抜粋
タスクのある無しより、集団で飛ぶか、一人で飛ぶか、ですよね。
板さんの教え「集団で綱引きをすると、一人の時の7,8割の力しか出せなくなる」
一人の時の集中力を、集団で飛ぶ時にも発揮できたらいいのですが
・最近、同僚から言われたこと
「冨原さん、ブルネイでもまたそんな(非常識な)事をやっているんですか。」
「当然だろう、俺はこれが正しいと信じているんだから。」
・「非常識」って何だろう。
ハング・グライダーに例えたら、単独で飛ぶ事かな。
・常識は、大多数の集団が行動を共にするものであり、またその考え。
・非常識は、そうした集団から外れた単独の動き、また考え。
・そうか、ハング・グライダーで例えると、話しは明快である。
・ハング・グライダーは、3次元を自由に使った競技の為、
・競技において、幾つかの集団に分かれることが多い。
・使う高度をどう設定するかもあるが、先ず違いが出るのはコース取り。
・例えば、ある地点まで行くのに、多少遠回りでも上昇気流が期待される山沿いを進むか、
・直線のコースをとるか。
・大多数が迂回路を通るとする。それが「常識派」。数機が直線を飛ぶ。「非常識派」。
・見えない空気の流れ、サーマル。
・見つけるには集団で動く方が圧倒的に有利である。
・自分が見つけられなくても、周りの他機がサーマルを当てれば、そこに行けばよい。
・通常は、既に道が出来ている。コース上に、前に何機も飛んでいる。
・そこに向かって飛べば、高い確率でサーマルにヒットする。
・スピードを出すと沈下が激しくなるグライダーだが、自信を持って加速できる。
・そうした集団を横に見ながら、単独で進む者たち。世間的には「非常識派」
・「非常識派」には、自分なりの理屈がある。
・直線で飛ぶ方が、移動距離が短くて済む。
・集団で飛ばなくても、単独で飛び続ける自信がある。
・サーマルを見つけるのに掛かる時間ロス、移動速度が遅くなるスピード・ロス、
それらを勘案しても、直線を飛ぶメリットが大きい。良し、単独で行こう。
・板さんの教えの通り、「非常識派」は最大限の力、集中力で飛ぶ為、上達も早い。
但し、失敗も多い。
「常識派」には、「常識派」ならではの技術がある。
集団の中で、如何に効率よく飛ぶかだ。
他機の動きを観察し、他機を目安にして下降気流を飛ぶのを避けたり、
他機が利用しているサーマルに目掛けて飛んで、自分も上手くそれを掴んだり。
効率良くサーマルを見つける為に、阿吽の呼吸で、わざと横並びで飛ぶ事もある。
ローラー作戦。そうすれば、より多くの空域で上昇気流の存在を探すことができる。
集団の中でも、順位争いはある。一機、また一機とじわじわと抜き去って行く。
協力し合ったり、競い合ったり。
あれっ、集団→組織→会社って考えると、これって出世競争そのものか?
ますます、「ハンググライダーは人生の縮図」だなあ。
・「常識派」が良いか、「非常識派」が良いか。
・単独で動いて、途中で降りてしまうと、他の人への迷惑は甚大だ。
その人だけの為に、回収に行く必要がある。
降りなくても、地上を走る回収班に取っては迷惑この上ない。
常にその人の状況を注視し、いざという時の救助策が必要だ。
・「非常識派」は言う。「迷惑を掛けていないから、問題ない。」
世の中、そんなことはあり得ない。
「非常識派」は「常識派」の攻撃の的となる。
・攻撃を回避する方法は、全くない訳ではない。
自分用に独自の回収車を用意する。
単独で飛んで、安全に降りられるだけの技量を持ち、その事を周りにも認めさせる。
要は完全に自己完結でき、周りにも心配を抱かせないだけの力があれば、可能である。
・そんな「非常識派」も、成功した時には、突然ヒーローに変わる。
・皆より圧倒的に早いコース取り。当然である。それだけのリスクを冒している。
・いきなりの日本記録。偶にはそんなこともある。
・集団で動く「常識派」が、常に正しいとは限らない。
思ったところに期待された上昇気流がなく、皆がまとめて降りてしまう事もある。
ハング・グライダーでは時々ある光景だ。
・「非常識派」が正しく、気付いてみると、「常識派」がコースを変えて合流することもある。
いつの間にか、「非常識派」が本流となっている。
・どちらが正しいのか。
個々の単独飛翔能力とその時の状況次第。
「常識派」が常に正しい、という事は明らかにない。
そもそも、「常識派」だけでは、新しい道は切り開けない。創造は出来ない。
そもそも、先頭に立ったら、「常識派」ではいられない。
・ハング・グライダーであろうと、仕事であろうと、「非常識派」であることが多い私。
永遠の課題。
・恐らく、答えは中庸にあるのだろう。
例えば、途中まで「常識派」、あるところから「非常識派」等など。
・何れにせよ、常々すべきこと
教訓そのXX 「単独での能力を高め、また集団を形成する魅力を持つこと」
自分が正しいと思う道があり、そこに皆を持ってくる。集団を形成する。
それが出来れば、最高である。
・写真は2014年11月10日。日本選手権一本目。
条件は良くない。誰もゴールまでは飛べないだろう、時間が掛かっても、できるだけ
遠くまで飛ぶべきと判断。(ゴールすればそこまでの距離+時間得点、できなければ
飛んだところまでの距離得点となる)
ピークが来るのはまだ先と考え、最後の数機になるまでスタートしなかった。単独行動。
世界戦でも他機に伍して戦えた性能の良い愛機。
自称「世界で二番目に良く飛ぶグライダー」
幸いこの日は、グライダーのお蔭もあって単独トップになれた。
・二日目は、考え過ぎてオオタコ。平地を飛ぶにも関わらず、単独で動き、ゴールできず。
(先程の例えとは逆に、山並を飛ぶ時は上昇気流は見つけ易く、平地を飛ぶ時、
特に雲がない時は、見つけるのは困難。集団で飛ぶ方が、圧倒的に有利)
まだまだ精神修養が足りない。
・とは言え、この日、私のグライダーの輸入元、日本最大のハンググライダー・ショップ、
NASAの社長の板さんは単独先行してそのままゴール。日本選手権者に。
単独で飛んでも、それだけの力量があれば、問題ない。
・自作自演。自分で大会を運営し、優勝を飾る。しかも4回連続。流石。
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(ブルネイ日記 6月19日着想) 人生に影響を与えた20のフライト 6部作その3 「常識」を科学する (2015/7/29 15:33:22)
・改めて昨年12月のFB掲載の抜粋
タスクのある無しより、集団で飛ぶか、一人で飛ぶか、ですよね。
板さんの教え「集団で綱引きをすると、一人の時の7,8割の力しか出せなくなる」
一人の時の集中力を、集団で飛ぶ時にも発揮できたらいいのですが
・最近、同僚から言われたこと
「冨原さん、ブルネイでもまたそんな(非常識な)事をやっているんですか。」
「当然だろう、俺はこれが正しいと信じているんだから。」
・「非常識」って何だろう。
ハング・グライダーに例えたら、単独で飛ぶ事かな。
・常識は、大多数の集団が行動を共にするものであり、またその考え。
・非常識は、そうした集団から外れた単独の動き、また考え。
・そうか、ハング・グライダーで例えると、話しは明快である。
・ハング・グライダーは、3次元を自由に使った競技の為、
・競技において、幾つかの集団に分かれることが多い。
・使う高度をどう設定するかもあるが、先ず違いが出るのはコース取り。
・例えば、ある地点まで行くのに、多少遠回りでも上昇気流が期待される山沿いを進むか、
・直線のコースをとるか。
・大多数が迂回路を通るとする。それが「常識派」。数機が直線を飛ぶ。「非常識派」。
・見えない空気の流れ、サーマル。
・見つけるには集団で動く方が圧倒的に有利である。
・自分が見つけられなくても、周りの他機がサーマルを当てれば、そこに行けばよい。
・通常は、既に道が出来ている。コース上に、前に何機も飛んでいる。
・そこに向かって飛べば、高い確率でサーマルにヒットする。
・スピードを出すと沈下が激しくなるグライダーだが、自信を持って加速できる。
・そうした集団を横に見ながら、単独で進む者たち。世間的には「非常識派」
・「非常識派」には、自分なりの理屈がある。
・直線で飛ぶ方が、移動距離が短くて済む。
・集団で飛ばなくても、単独で飛び続ける自信がある。
・サーマルを見つけるのに掛かる時間ロス、移動速度が遅くなるスピード・ロス、
それらを勘案しても、直線を飛ぶメリットが大きい。良し、単独で行こう。
・板さんの教えの通り、「非常識派」は最大限の力、集中力で飛ぶ為、上達も早い。
但し、失敗も多い。
「常識派」には、「常識派」ならではの技術がある。
集団の中で、如何に効率よく飛ぶかだ。
他機の動きを観察し、他機を目安にして下降気流を飛ぶのを避けたり、
他機が利用しているサーマルに目掛けて飛んで、自分も上手くそれを掴んだり。
効率良くサーマルを見つける為に、阿吽の呼吸で、わざと横並びで飛ぶ事もある。
ローラー作戦。そうすれば、より多くの空域で上昇気流の存在を探すことができる。
集団の中でも、順位争いはある。一機、また一機とじわじわと抜き去って行く。
協力し合ったり、競い合ったり。
あれっ、集団→組織→会社って考えると、これって出世競争そのものか?
ますます、「ハンググライダーは人生の縮図」だなあ。
・「常識派」が良いか、「非常識派」が良いか。
・単独で動いて、途中で降りてしまうと、他の人への迷惑は甚大だ。
その人だけの為に、回収に行く必要がある。
降りなくても、地上を走る回収班に取っては迷惑この上ない。
常にその人の状況を注視し、いざという時の救助策が必要だ。
・「非常識派」は言う。「迷惑を掛けていないから、問題ない。」
世の中、そんなことはあり得ない。
「非常識派」は「常識派」の攻撃の的となる。
・攻撃を回避する方法は、全くない訳ではない。
自分用に独自の回収車を用意する。
単独で飛んで、安全に降りられるだけの技量を持ち、その事を周りにも認めさせる。
要は完全に自己完結でき、周りにも心配を抱かせないだけの力があれば、可能である。
・そんな「非常識派」も、成功した時には、突然ヒーローに変わる。
・皆より圧倒的に早いコース取り。当然である。それだけのリスクを冒している。
・いきなりの日本記録。偶にはそんなこともある。
・集団で動く「常識派」が、常に正しいとは限らない。
思ったところに期待された上昇気流がなく、皆がまとめて降りてしまう事もある。
ハング・グライダーでは時々ある光景だ。
・「非常識派」が正しく、気付いてみると、「常識派」がコースを変えて合流することもある。
いつの間にか、「非常識派」が本流となっている。
・どちらが正しいのか。
個々の単独飛翔能力とその時の状況次第。
「常識派」が常に正しい、という事は明らかにない。
そもそも、「常識派」だけでは、新しい道は切り開けない。創造は出来ない。
そもそも、先頭に立ったら、「常識派」ではいられない。
・ハング・グライダーであろうと、仕事であろうと、「非常識派」であることが多い私。
永遠の課題。
・恐らく、答えは中庸にあるのだろう。
例えば、途中まで「常識派」、あるところから「非常識派」等など。
・何れにせよ、常々すべきこと
教訓そのXX 「単独での能力を高め、また集団を形成する魅力を持つこと」
自分が正しいと思う道があり、そこに皆を持ってくる。集団を形成する。
それが出来れば、最高である。
・写真は2014年11月10日。日本選手権一本目。
条件は良くない。誰もゴールまでは飛べないだろう、時間が掛かっても、できるだけ
遠くまで飛ぶべきと判断。(ゴールすればそこまでの距離+時間得点、できなければ
飛んだところまでの距離得点となる)
ピークが来るのはまだ先と考え、最後の数機になるまでスタートしなかった。単独行動。
世界戦でも他機に伍して戦えた性能の良い愛機。
自称「世界で二番目に良く飛ぶグライダー」
幸いこの日は、グライダーのお蔭もあって単独トップになれた。
・二日目は、考え過ぎてオオタコ。平地を飛ぶにも関わらず、単独で動き、ゴールできず。
(先程の例えとは逆に、山並を飛ぶ時は上昇気流は見つけ易く、平地を飛ぶ時、
特に雲がない時は、見つけるのは困難。集団で飛ぶ方が、圧倒的に有利)
まだまだ精神修養が足りない。
・とは言え、この日、私のグライダーの輸入元、日本最大のハンググライダー・ショップ、
NASAの社長の板さんは単独先行してそのままゴール。日本選手権者に。
単独で飛んでも、それだけの力量があれば、問題ない。
・自作自演。自分で大会を運営し、優勝を飾る。しかも4回連続。流石。
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