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link 呉本圭樹blog 呉本圭樹blog (2025/1/10 10:39:10)

feed 日本チーム悪夢のような一日目 (2018/8/25 22:24:38)
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クロスカントリーは我々が全精力をもって勝ちに来た競技。
それだけに気合が入っていた。
いや、その思いだけが空回りしていたのかもしれない。

とにかく日本チームにとって朝からトラブル続きの一日。
体調不良、ケガ、通常ではありえないミスがそれぞれ全員に起こり、
結果この日日本チームはまさかの4位というスタートを切ることになった。

この日のレースは30㎞程のタスク。
昨日私が飛んで行った距離を途中で折り返してくるようなタスク。
天気の予報は午後になるとどんどんと悪くなるというウェザーニュース。


スタートが通常と異なり、クロックタイムという方式を行うこと以外は、大したことのない
レースに思える内容。

このエリアは西向きにあるために、温まり、コンディションがよくなるのは午後になってから。
しかし、天気は下り坂という情報で、早めに離陸し、空中で待機していこうという日本チームの作戦。

時間になってもなかなか雲は晴れないが、何とか空でのステイができるコンディション。
私は最初に離陸。
確かにステイはできるが、どんどんと雲がわいてくる。
その雲の高度も下がり、私は離陸場近辺には待機できなくなり、隣の尾根でステイ。
この後、廣川選手も離陸。私と2機でステイをすることになる。

この時、平木選手も離陸したが、予想以上に早く発達した雲にまかれ、方向感覚を失い、
安全に降りるために山の裏側に行くことになってしまうという通常ではないミスを犯してしまう。
T.O.は長い時間クローズとなり、廣川選手と私だけが空に残る状態。

雲はどんどん発達。
予報でも悪くなるということで我々は時間も来たのでスタートしていく。
雲の発達の割には上昇は悪く、何とかこなしていくものの、スピードはゆっくり。


一周してもう一度スタートを切りなおすことも考えたが、雲は晴れる様子なく、むしろT,O,を覆い隠していくので
先に進むが、この先は全く上昇がなく、次のターンポイントに届かず、最後のあがきと町の上まで出るが、
それでもサーマルが発達せず、ランディングすることになる。

まさかの3選手を失った日本チーム。
その後天気はまさかの劇的な回復。
雲が発達どころか雲の高さはどんどんと上がり、それまで1500mが雲の中だったのが、1700m以上の上昇が
可能となった。

そこから選手は次々に離陸。
しかし、ここからも望月選手、上山選手といった日本のトップ選手が相次いで着陸してしまうという展開。
そんななか、唯一の救いが岩崎選手の2位ゴール


彼の勤める会社の現地工場の人たちが応援に来る中、見事にその期待に応え、
日本チームを明日へつなげた。

しかし、着陸は安全に降りた山下選手が、最後にふと手をついたところが悪く
まさかの骨折と日本選手を襲う悲劇は止まらず、ホテルに戻ることには
全員が心身ともに困憊する初日となった。

山下選手は戦線を離脱。大きな痛手であるが、彼女の分も挽回しテイクということで
明日からは気持ちを入れ替え皆で大会に挑んでいきます。



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