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feed 知的ヒントの見つけ方 (2018/8/27 22:58:16)

Photo 『知的ヒントの見つけ方』 立花隆

 文春新書 2018年2月刊

月刊「文藝春秋」の巻頭随筆(2014年8月号~2017年12月号)をまとめたもの。 「四次元時計は狂わない」 の続編。

以下、久しぶりに抜書き。#は私のコメント。


○マスコミ報道の自由をめぐって、いま国際NGO「国境なき記者団」から、報道の自由度ランキングで、日本は世界の72位という著しく低い評価を受けている。そのニュースに、菅義偉官房長官は、「とんでもない。日本は世界一報道の自由がある国です」と憤慨してみせたが、・・・。形式的には、日本にはいつでも報道の自由があることになっているが、日本のマスコミ人はそれをしばしば自己放棄(自己規制)して、報道の自由を自ら取り下げてしまうのだ。

#ほんとにそう思う。というか、絶対、どこかが規制をかけ、マスコミがそれに従ってる、もしくは忖度してると思う。


○・・・この自然の豊かさと引きかえに、日本はきわめて危険なことが起こりやすい環境の中にいる。「こういう危険なところに住んでいることを自覚した上で、海の恵み、山の恵みも我々の暮らしにある」という自覚が必要だろうし、危険が迫ったら迫ったで、「台風は会いたくない親戚がくるようなものだ」と気楽にかまえるマインドも必要だろう。「災害にしなやかに対応できるという意味での真の強靭化社会を築かねばならない」という考えに全く賛成である。

#全く賛成である。


○いま海は近未来の日本にとって、歴史的大災禍をもたらす原因(富士火山帯噴火・南海トラフ大地震など)になり得る自然システムであると同時に、これまで日本の最大の弱点であった資源エネルギー問題において、歴史的大逆転をもたらし得る可能性を秘めたものでもある。日本は国土の大きさにおいて世界で61位の小国だが、日本が利用可能な海の広さ(領海プラス排他的経済水域)において世界6位の大国でもある。利用可能な経済水域を現実の富に変えていくのは、ひとえに海洋資源の利用技術だが、この点において、日本は圧倒的に技術優位な大国である。メタンハイドレート、海底油田、ガス田、海底熱水鉱床、マンガン団塊、コバルトリッチ・クラスト、レアアース資源泥などなど、日本の最弱点とされてきた資源問題において、日本はこの先、その資源量においてと、希少価値において、圧倒的なパワーを持つ可能性を秘めている。1994年に国連海洋法条約が発効して、いま世界中で公海海底の資源利用の大競争時代がはじまっている。そのすべての局面において、トップを走っているのが日本である。日本では08年に国家戦略としての海洋基本計画が作られ、以後5年ごとにそれが改訂され、常に世界のトップを走りつづける体制が取られている。

#ほんまに?もっと詳しく知りたい。


○現在使われている形のリチウムイオン電池の原型を開発したのが、吉野彰氏であり、その基本的仕組みも、基本的製造上のノウハウも、すべて特許にしてしまったので、旭化成は、かつては東芝と共同出資の会社を作って自ら電池を製造販売していたが、いまは電池に関してはもっぱらライセンス商売と基幹部品の製造販売で儲けている。/先日、日本経済新聞社が、毎年恒例の「主要部品・サービスシェア調査」を発表した。リチウムイオン電池の項を見ると、1位がパナソニック、2位がサムスンSDIと世界的電機メーカーである。しかし、基幹部品のリチウムイオン電池向けセパレーターでは旭化成が圧倒的トップシェアを保持している。セパレーターというのは、電池の中で電解液という化学反応の中心的担い手の陰(マイナス)極側と陽(プラス)極側がまじり合うのを防ぐためにさし込まれているプラスチック製境界板のこと。このセパレーターには、ナノメートル単位の微細な穴が無数に空いており、その穴を通して特定のイオンが通過したり、通過しなかったりする。それがうまくいかないとリチウムイオンが結晶となって析出し、ついには過熱して発火する。デル社のノートパソコン発火事故、サムスンのスマホ発火事故、ボーイング787の発火事故など、リチウムイオン電池関連の発火事故のほとんどはこのセパレーターの不具合に起因している。つまりリチウムイオン電池の生命線はこのセパレーターにある。ここが技術的に最もむずかしく、利益率も高い。旭化成はそこをしっかり今も自分の手で握っている。

#知らんかった。。


○あえていっておきたいのですが、私はまだ日本は原発技術を捨てるべきではないと思います。もし原発が、原理的にコントロール不能であるなら、早く撤退すべきです。しかし国会事故調査委員会の報告書、その他の報告書を読んでも、出てくるのはあの事故が人災であったという話で、原発が原理的にダメだという話ではありません。菅直人元首相や班目春樹元原子力安全委員会委員長の証言を読むと、あの事故の直接の原因が、当事者たちのずさんな対応にあったことがあまりに明らかです。あの事故をもって、原発そのものがコントロール不能であることの証明とするような総括の仕方は間違っていると思います。

#ほんまか?別の本でもいいから、もっと詳しく書いてくれんかな。


○実は太陽光発電に関しては、発電効率を飛躍的に高める研究が模索されています。今は太陽光のごく一部しか電力に変換できていないのですが、もっと太陽光スペクトルの幅広い部分を電気に置き換える仕組みを開発しているグループがあります。これが実現すれば、原子力発電なみの効率をもつ太陽光発電が可能になるのです。

#これも俄かには信じ難い。詳しくは自分で調べろと?


#知的ヒントは確かにいろいろ与えてくれたが、もっと詳しいことを手軽に知りたい。。


評価:7点

 


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