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悔しい初日
呉本圭樹blog
(2025/1/10 10:39:10)
悔しい初日 (2018/9/10 12:27:22)
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悔しい初日 (2018/9/10 12:27:22)
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さぁ、ワールドカップが始まりました。
この広い空でどんな戦いができるのか楽しみです。
朝一は少し高層雲がある空でしたが、
バスで荒野のような道を走ってT.O.まで行く間に空は快晴に。
午後少し雨が降るかもしれないというような予報もあったのですが、
そんな様子はないくらいに晴れています。
T.O.についたらグライダーの準備。
初日なので、グライダーのチェックとともにグライダーにゼッケンナンバーを張り、
ラインをしっかりチェック。
初日のタスクは後半天気が崩れるのを見越してか、72㎞のタスク。
昨日の練習タスクに似たタスクです。
GPSを打ち込み、あとは飛ぶだけ。
離陸時間の後1時間半間があってのスタート時間が設定されています。
やたら空中待機が長い割にはどんどん選手が離陸していきます。
タスクのスタートのイメージを深くしていなかった私。
他の選手と話しているときに、スタートを離陸から近いところではなく、12㎞先の反対側
で空中待機したほうが、スタートが有利になることを気が付かされます。
ということで私も離陸。
サーマルは少し乱れているものの、コア(上昇の強い部分)に入り込めば3m/s以上の速度で
上昇していきます。
スタートのポジションまでここから移動。
12㎞の移動って、そういえばインドネシアでは最後の日のタスクが12㎞だったなぁ。
なんて考えながらの移動。
途中で雲が発達しているところでは、どんどんその雲に吸われて高度は3500mを越えていきます
中には4000m近い人もいましたが、とにかく寒い。
服はしっかり着込んで冬装備に近くしているのでいいのですが、手袋は初冬の装備。
それでも手が冷たい・・・・。
なので、高度を上げすぎないようにして飛びます。
しかし、その上昇もスタート時間が近づくにつれ発達がなくなり、高度が下がっていきます。
他の上昇を探している間にスタート時間。
仕方なくスタートを切り、最初のパイロンを取りに行きます。
予想通り、T.O.近辺からスタートするよりも早くそのパイロンを通過したものの、
予想に反して高度をロスし、結局T.O.から高く来た集団が高い高度で我々を抜いていきます。
仕方ない。
高度を取り直して、彼らとは違うコース取りで次のパイロンへ進みます。
第2集団となった我々はコース取りもよく、少しずつ前の集団に追いつきながら高度を取っての移動。
次のターンポイントはかなり余裕の高度で折り返し、西へ30㎞先のパイロンへ向かいます。
最初の集団の多くのグライダーが高度が低くなってしまい、かなり苦しい状況。
このころ空はどんどんどんよりと雲がかかって地上に影を落としているため、
上昇が思いのほか捕まらない。
我々の集団は高度に余裕があるためにそのまま先に突き進みます。
それでもトップ集団の先頭20機ほどは次のサーマルで雲まで上昇しているのが見えます。
しかし、コース取りは少し遠回り。
我々は直線で進み、次のサーマルをつかみます。
このサーマルで、私は一人抜き出て、この集団でも100m以上高い高度につき、雲の下まで行くことに
成功。
ただし、ここで焦らないようにスピードを抑えながら先に進みます。
高度が低いと高度をロスしていくだけなのに、この高度では、弱い雲の吸い上げで
高度を落とすことなく、先に進んでいきます。
でも、なんか視界が悪いなぁ・・・・。
いや、実際小雨が降っています。
でも、問題ない!雨にぬれても問題ないくらいの雨!!!
それよりも3㎞程先に進むトップの集団よりもポジションは良い!
ここからがレース展開が面白くなるところ!!!!!!
「・・・・・ザザッ・・・タスク イズ ストップ」
というご無体な無線と同時に大会側から渡されるGPSが警報を鳴らします。
地上が強風、そして雲の発達で大会側が続行が危険と判断し、この時点で
レースを止めたのです。
ここで止められても!!!!!
これから先頭に追いつきぬいていくというそんな状況なのに!
でも仕方ありません。
高度は3000mを越えているので、さて、すぐには降りれないので、
滞在しているAksarayの街に向かってその町の近くの道沿いの降りることに決め
進路を変更して飛んでいきます。
確かに天気はどんよりで、地上に見える煙は地を這うように流れています。
高度が高いうちは気にならないくらいの風でしたが、高度が下がるにつれ、
風は強くなり、私のグライダーでアクセルを踏んでいて(アクセルを踏むとスピードが上がるが高度が落ちていく)
15㎞/hくらいしかスピードが出ない。
これはよっぽど強い風が吹いている。
私は高い高度だったので、ほかの選手たちが着陸するのを見て、
多くの選手が降りたところに降りていきます。
最後はほぼ速度がないくらいの速度でランディング。
風に吹き飛ばされないようにすぐにラインを引き込みます。
確かに地上は爆風。
残念ではありますが、今日のストップは仕方なかった判断です。
しかし、さらに残念なのが、この日レーススタートから試合成立に必要な
競技時間が3分ほど足りていなかったということでこの日のレースが不成立・・・・。
それでも3時間ほど飛んで(レース時間は1時間半未満)レース不成立。
はぁ、残念。
しかし、明日明日。
感触は悪くないスタートです。
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