RSSHEADLINES SKYSPORTS

強引に押し掛けた友人宅は、紛れもなく私が以前訪れた場所だった。
15回目の引っ越し。不動産屋と最初に訪れた物件である。
数か月前に会社を辞めた彼。
社宅を出て移り住んだ新居は、正に私が3年前に最後まで入居を考えた物件だった。
世の中、不思議なものである。

16時30分。パニックに陥る。
本日は終日在宅。今日のメインイベントは全豪女子ファイナルの観戦。
ここ最近のバタバタを整理しながら、その時を待つ。
ところが、開始時刻になっても、どの番組でも放映していない。
日本のTVが見られるガラポンTVも確認するが駄目だ。
偶々ご相談のメイルをやり取りしていた「生物博士」に問い合わせる。
「こっちはWOWWOWだよ！」って悲しい返事。
止む無く、断念、と数秒は思ったが、また「不屈の闘志（？）が叫びだす。」
「こんな事で諦めてはならない！」

今日、ゴルフをお誘いしていた「M社のK氏」。
大坂の決勝進出が決まり、急遽観戦の為、現地に飛んだ。
週末だけの弾丸ツアーである。
絶句。いや、彼をそこまでさせる価値ある一戦に違いない。
これを生放送で観ない訳にはいかない。

社員5人に手当たり次第にSMS。
「今何やっているの？」
「寝てます」「あほっ。もっと一日を有効に使え！」「昨晩、遅かったので」
「床屋です」「全豪は何処で見れるの」「契約しないと見れない筈です」
後は返事が来ない。時間がない。電話作戦に切り替える。
「電波の繋がらないところにいます。」「んんん、まだミリ（マレーシア）か。」
財経担当の私。管下は中国系スタッフが多い。
旧正月を前に、昨晩は酒が飲める隣国にて泊りがけの忘年会を企画。
業務上、急遽参加出来なくなった私は寸志を寄付して不参加にしていた。
そんな中、「K氏」をゴルフに誘い、最終的に「床屋さん」とゴルフの予定を組む。
ところが大雨でゴルフ場が閉鎖。こんな事はこの4年間で初めてだ。
右往左往して、結局、夕方まで家でお仕事。
そして迎えたこの時である。

やっと電話が繋がる。数か月前に会社を辞めた、今や単なる友人、「元同僚」だ。
「テニスが見たい。家で見せてくれ」
「今、外出中だけど、丁度家に戻る途中。迎えに行くから」
数か月ぶりの突然の電話。「迷惑な元上司」。困ったものである。

「元同僚」宅で我が家以上にくつろぎながら観戦。
そもそもこういったものは友達と観るのに限る。
「生物博士」「M社のK氏」会場の街に住む「オーストラリア人」、そして「娘」。
いろいろな経緯を経て、皆さんとネットを介して共に応援。
大満足な一日となった。
2，3時間前までは、全くの想定外。
世の中、不思議なものである。