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・何で我々だけにこんなに仕事が回って来るんですか？

・最近頑張ってくれているS君、その評価は非常に高い。
　でも一方で、S君及びそのチームは、残業が続いている。
・申し訳ない。
　可哀想に。しかもこの質問をした事で彼はこれからもっと仕事をせざるを得なくなるだろう。

　ビジネス術そのXX　「不平、不満には徹底的に話し合え」

・「Evaluation　Cｙcle」って知っているか？
　例えば　上司が100の仕事を依頼する。
　ここで　80の成果で、反応が返って来る。
　上司は思う。この人は、このレベルだな、と。
　次は80の仕事を依頼する。
　部下は思う。このレベルで良いんだ、と。
　彼はいつも通りに仕事をするが、多分その出来は以前より更に悪い。
　60が返って来る。更に上司は・・・。
　完全な負のサイクル。

・逆に100の仕事で120の成果が返ってきたら、
　こいつは出来ると思い、次は120の仕事を渡してみる。
　更に140で打ち返される。
　驚き。評価は上がる一方。そして次は・・・。

・どっちが良い？

・勿論、私は部下の仕事量もしっかり見ているつもりだ。
　適正な仕事配分につとめる。
　また、無駄な仕事は一切させない。
　従業員の時間は、会社にとって有効な経営資源だ。
　あなたが無駄な仕事をすることは、会社にとって経営資源を無駄にしているのと同じことだ。

・やってくれた成果は、それをどう使ってどういった成果に結びついたか、出来るだけ報告する。
　じゃないとやってて、面白くないよな。
　「Ｌｅｔ’ｓ　Ｅｎｊｏｙ　Ｂｕｓｉｎｅｓｓ　Ｌｉｆｅ」
　これだよこれ。

・それから暫く経ってＳ君から
　「昨日は、みんな22時まで頑張りました。」
　おーい。そこまでは言ってないんだけど。
　ブルネイ人は怠惰で働かない。
　赴任前に聞いていたお話だが、全くそんな事はない。

・そんな中、彼らがサービス残業をしているとの噂が広まる。
　まさか、そんな事はないだろう。
　でも、念の為、参加している毎週の会議、４部署全部に同じコメント。

・サービス残業は厳禁。
　今時、コンプライアンス上の問題がある。
　また、サービス残業をしてしまったら、ある仕事にどれだけの負荷、労力が掛かっているか
　経営陣として判断できなくなる。
　適切な人員配置ができなくなる。
　経営資源を適切に配置するのが、経営陣の重要な仕事の一つである。
　その為の重要な情報を伝えないのは、会社に対する反逆行為だ。

・そもそも、そんなのは、私の目指す　Optimum　Society　ではない。
　
・ 　処世術　そのXX 　「Evaluation　Cycle　を回せ」

・この記事は書いたのは　丁度一か月前の6月末。
　彼の残業状態は、未だに続いている。
　
・ごめん。そんなに直ぐに人事異動って出来ないんだよなあ。
　頑張れ、Ｓ君とそのチーム。