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link 呉本圭樹blog 呉本圭樹blog (2025/1/10 10:39:10)

feed PWCスイス4日目 スイスコンディション (2015/8/13 15:12:48)
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予報通りの天気で、この日はこの週で最高の天気。
朝から雲も少なく、すっきりとした空。

なんだかんだ言って今回毎日大会が成立しています。
山岳エリアではしばしばキャンセルになる日ができるのですが、
今回は恵まれています。

・・・・・成績はいまいちですが。

後は一日一日のタスクを大切に飛ぶだけ。
この日のタスクは100kmを越えるタスク!!


雲底予報も3400mということです。
タスクは、谷沿いを行ったりきたりした後に対岸の山へ。
そしてその奥のターンポイントを取って東西を往復。


なかなかハードなタスク設定ですが、心躍ります!!


この日、朝一番のインフォメーションのSMSで、今日は、ウェイトチェックをするという宣言があり、
それ通り、T.O.にて、装備を付ける前と付けたあとの重量チェックがかなり厳密にありました。
※パラグライダー競技の規定で、装備は33kgまでと決められています。
なかなかそんなに厳密に大会中に測ることをしないのですが、今日はかなりぴりぴり。
計測のときに、33kgを超えていると、飛ぶ前からこの日のタスクは0ポイントとなります。
計測後は速やかに離陸しないとスタッフが見張っていて、計測後に錘を載せないよう
見張っている徹底振り。
ここまで厳重にやるのは初めてです。

私もこちらに来てトレーニングを続けていて、3kgほど体重が減ってしまっているので、その分錘を載せているので
ひやひやしましたが、何とかセーフ。

空に飛び出すと、コンディションの良さがわかります。
すぐに山の高さを越え、3000m越える空へ。
発達する雲のワキで更に上昇。
すでに3500mを越えていってます。

寒い!!!!
手がかじかんできます。


景色は綺麗だけど、あーもうだめだ。
と高度を一度落としてまた再び上昇。
スタート時間までの1時間が長く感じます。

スタートと同時に東へ。
北斜面の前半パートはいつも問題ない。
少しハードなコンディションですが、前方を飛ばしていきます。

問題は谷渡りのタイミング。
私は少し沖周りの上昇を使っていこうとしていたら、
山側でガツーンと上がる上昇。
それに少し乗り遅れ、最初に上がった集団に2kmほどの差をつけられます。

その集団に続き第2集団を形成。
追走体制。

わたった先は昨日多くの選手が空域制限で減点を受けた場所。
私は警戒して大回りをするのに、トップグループはお構いなしに突っ込んでいく。
高さが決まっている制限なので、その上を飛んでいけばOKなのに、私は警戒しすぎた・・・・。
このせいで5kmの差がつけられてしまいます。

ここから、山岳の奥深く、氷河も見える山の上を尾根尾根で上昇しながら飛んでいきます。


下が岩山なので、サーマルがあると、グライダーがすごい挙動を起こして一気に持ち上げられる。
それにあわせて一気に旋回しないとグライダーが潰れてしまいそうになります。
そういった状況でもグループでしっかり飛んでいくワールドカップのレベルの高さ!!

目の前にいるファーストグループがなかなかキャッチできない。
でも昨日までの教訓を生かし、少しでも効率よく飛んで機会を待ちます。

一番奥のターンポイントを目指しているとき、一機だけ抜け出て早いグライダーとすれ違います。
”クリスチャン・マウラー機”
こういうシチュエーションに本当に強い。

集団から抜け出し、リードを広げていきます。

ターンポイントで私はようやくトップ集団の最後尾を捉えます。
後は30km先のゴール。

ただ、深い谷を3つ越えていかねばなりません。
トップを越すには厳しいが、何とか集団の真ん中を目指して更にスピードアップ。

この日は、とにかく強いサーマルを効率よく上昇していくか。
そして迎え風の中、岩山をどう越えていくか。




最後はきっちり高度を残してゴール。

今頃ですが、調子は上がってきています。
このまま、確実なゴールをしていきます。

大会残りは3日。

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