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スイスワールドカップ2日目 リカバリー力の違い
呉本圭樹blog
(2025/1/10 10:39:10)
スイスワールドカップ2日目 リカバリー力の違い (2015/8/11 14:45:44)
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スイスワールドカップ2日目 リカバリー力の違い (2015/8/11 14:45:44)
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2日目にして、大きなミス。
数年前の自分に戻ってしまったような気分の2日目。
多くの選手がゴールをする中、自分は途中で降りてしまったのは久しぶりのことです。
なぜそうなってしまったのか。
この日の前日、夕方からその前の日もそうであったように積乱雲の発達による嵐のような
雨が、かなり遅い時間まで降り続き、朝には晴れていたものの、湿度の高い空気。
大気の状態は不安定で、寒暖の差が激しいので、サーマルは発達するけれど、
湿度が多い上昇気流はすぐに雲を作り出します。
2日目の予報は、かなり上昇が弱いが、初日よりもまし。
ということ。
集合は8:50にゴンドラ駅。
そのまま山頂まで上がっていきます。
山頂についてみると、雲が発達して下が見えない・・・・。
しばらく待って雲は上がっていきますが、少しどよんとした空気。
タスクは60km弱のタスクが組まれ、T.O.の時間は11:30。
エリアの近くをジグザグと飛ぶのですが、ポイントはいつ対岸に渡るか。
スタートして2番目のターンポイントは、対岸に渡ったほうが取るのが近いですが、
この天気で対岸に渡ると高度が下がりすぎるリスクがあり、
ただ、同じ斜面で取るには距離が遠くなりすぎる。
どの場面で2番目のターンポイントを取るのか、そして、
空域制限の場所に入らないよう離陸前は、いつも以上に皆地図とにらめっこです。
離陸は早くにしたのですが、これが上昇が弱すぎる。
もう何度旋回を繰り返したかわからないほど旋廻し、時間いっぱい使ったところでようやく山の上の高さまで上昇。
スタートはいいポジション。
そのまま最初のターンポイントをとり、問題の2番目のターンポイントへ、
トップグループは対岸のターンポイントが一番近くまでくるポイントまで同じ斜面を飛び、高度を維持する作戦。
途中、私が先行しながらも、いいリズム。
しかし、同じグループにいたピーター選手は一つ手前の尾根で上昇したあとそのまま対岸へ。
少しリスキーな道。
私と数機はすでに少し進んでしまっていて、それを見送りつつ更に奥へ。
その後の選手はわれわれの後に続くか、ピーターのあとを続くかで大きくコースが分かれていきます。
我々の取ったコースはリスクは少なくでもかなりの遠回り。
これが今日の分かれ道。
手前で対岸に渡った選手達のほうが意外と高度を落とさず、なおかつ戻ってきたときには苦しいながらも上昇帯。
我々は、大きく遅れを取る形に。
ここからが問題だった。
私のグループにはクリスチャンマウラー等、大物選手が多くいた。
その後の展開は、かなり苦しかったが、彼は少しずつトップグループに追いついていく、
サーマルであげる僅かな差が少しずつ重なり、私は先に進むことを先行させて低いサーマルがあまりない
空域に入っていってしまい、絶望的な差となってしまう。
このリカバリー力の差が学ばないといけないところ。
その前の判断は状況によって我々のほうが早かったことも考えられるが、
間違っていたときに、それをいかにカバーできるか。
結局、私はその先のターンポイント近くで右往左往して粘ったが、上がりきれずにランディングを余儀なくされてしまい、
痛恨のタスクとなってしまった。
この日トップは先に対岸に渡ったピーターが一人先行し続け1位。
60人近くの選手がゴールした。
大会2日目にして優勝からは遠のいてしまった。
しかし、スイスでの自分の飛びを確実にしていくいい機会。
ここからどれだけ順位を上げていくか。
明日、明後日は良い予報。
しっかり戦っていきます。
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