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「相変わらず「Last Second の男」ですね。
こんな手配は一カ月前には終えておくべきです。」
社員さんからの厳しいお言葉。
駐在して5年、60回以上の交渉を重ねている取引先もある。
その全ての会議に同席した同僚である。

会議の前、事前に資料を提出するのは「世の中の常識」。
とは言え忙しくて中々準備が出来ない。
相手先のビルに着くまでの20分間が勝負である。
資料を作り終え、エレベーター・ホールで送信ボタンを押す。
（会議の冒頭）「資料は事前に送っておりますが・・・」
「えっ、受け取っていない？何時送ったの？」
「数秒前」
かくて「Last Secondの男」の称号を得る。

組織において、こんな人間は却下である。
私なら一緒に仕事をしたくない人物の典型。
何故、こんな事をしてしまうのか。
以下、これまた「言い訳」話。

気合の入ったハングフライヤーの方なら知っている。
世の中、諦めない事が大事である。
ファイナル・ターンの瞬間まで、上昇気流を捉える努力をする事。
そうすれば、300回に一回位は、そこから気流を捉え、上昇できるものだ。
この成功体験があると、どうして止められない。
「最後の最後の最後まで努力する。すると神様は時々振り向いてくれる。」

「こけたら3倍返し」
一度諦めた自分が言うのも何だが、また何とか成功した。
普通なら推定10時間の運転距離。旧正月なので大渋滞だろう。
空きが見つからなかったレンタカー。借りられてもこの問題に直面する。
答えは、白タク、運転手付きの3日間の旅。

お陰で渋滞の懸念や運転の負担は無くなった。
経済的にも、流石マレーシアである。
値段は思いの外、安い。
いや交渉の結果、レンタカーを借りるより安かった。
逆に10時間の自由時間が確保出来た。
世の中、不思議なものである。

リカバリーすべきは、社員さんに手間を掛けさせた事だけだ。
まあこれは、良しとしよう。
「人様には迷惑を掛けない事。但し、出来るだけ、である。」