ホーム
>>
RSSセンター
>>
何故、ハンググライダーに垂直尾翼がないのか?
飛行中年
(2024/12/25 18:57:24)
何故、ハンググライダーに垂直尾翼がないのか? (2020/5/22 9:37:52)
RSSセンター
メイン | 簡易ヘッドライン |
何故、ハンググライダーに垂直尾翼がないのか? (2020/5/22 9:37:52)
ハンググライダーには垂直尾翼がありません。
これはなぜか…。
答えを先に言ったしまうと、「必要ないから」です。(笑)
しかし、厳密にいうと、まったく必要がないとも言い切れないものがあります。
今回はそんなお話をしてみましょう。
仮に、ハンググライダーに大きな垂直尾翼を付けたらどうなるか…。
実は、旋回に入りにくくなります。
バンクしてから曲がりたい方にターンを始めるまで時間がかかってしまうのです。
この現象が起こるため、多くのハンググライダーは垂直尾翼を持たなくなりました。
しかし、厳密にいうと、ハンググライダーには垂直尾翼がなくとも、同じ効果をもたらしているものがあります。
その一つは「後退角」です。
これは、もし、ハンググライダーに正面からではなく斜め方向から風が当たったとすると、そちらの翼の空気力が大きくなるため、風見鶏のように
機首の向きを変える…。というものです。
もう一つ、垂直尾翼と同じ効果をもたらしているものに、「ビロー」があります。
ビローとはセールのハラミのことですが、これもある程度垂直尾翼としての効果があります。
これら二つは、「垂直尾翼としての効果がある」という程度の効き目しかありませんが、それでも、低速で飛んでいる分には、その効果で十分飛べる
ものがあります。
逆に、垂直尾翼を付けて十分すぎる安定性を持たせてしまうと、旋回がもたついてしまって仕方がありません。
特に、サーマリングの際に、低速で瞬間的に機体の向きを変えたい時など、思ったようにそちらに向きを変えてくれなくなり、乗りにくくて仕方がな
くなってしまいます。
が…。
が…。
が…。
場合によってはヨ―の安定が不足するため、垂直尾翼が欲しくなる時があります。
それは、VGを引き締め高速で飛んだ時です。
VGとは可変翼機構のことで、ハンググライダーの上級機にはだいたいこの機構が取り付けられており、この機構を飛行中に使用することで、ビロ
ー、つまり、セールのタワミを少なくして性能を上げるもののことです。
このVG機構をフルに使って高速滑空しているとき、正直、ヨーの安定が不足し、ハンググライダーは直進しにくくなってしまいます。
多くの場合はパイロットの腕でフォローし、なんとかまっすぐ飛ぶように頑張っています。
一つの案として、VGに連動して垂直尾翼が立ち上がるような機構があってもよいとは思います。
しかし、構造が複雑になり、コストも上がりるため、今のところこのようなものが現れたことがありません。
要は、本当は高速滑空の時は垂直尾翼が必要なのですが、ウデで何とかしているのですね!
とても上手なパイロットであれば、確かに何とかこの垂直尾翼がないための安定不足を補うとこが出来ます。
(コツはベースバーを引きながらも、ベースバーセンターから体がズレないように最小限の力を入れること。上記のように後退角、ビローによる自立
安定性があるのだから、それを邪魔しないようにすれば機体の揺れはおさまるはず。必要以上にあて舵を打つから揺れてしまう。)
また、翼面積に対し、重い体重で乗った時なども、この安定不足を少なからず解消することもできます。
そんなこんなで、ハンググライダーに垂直尾翼がなくても何とかなっているため、未だに積極的には垂直尾翼を付けないのでしょう。
これはなぜか…。
答えを先に言ったしまうと、「必要ないから」です。(笑)
しかし、厳密にいうと、まったく必要がないとも言い切れないものがあります。
今回はそんなお話をしてみましょう。
仮に、ハンググライダーに大きな垂直尾翼を付けたらどうなるか…。
実は、旋回に入りにくくなります。
バンクしてから曲がりたい方にターンを始めるまで時間がかかってしまうのです。
この現象が起こるため、多くのハンググライダーは垂直尾翼を持たなくなりました。
しかし、厳密にいうと、ハンググライダーには垂直尾翼がなくとも、同じ効果をもたらしているものがあります。
その一つは「後退角」です。
これは、もし、ハンググライダーに正面からではなく斜め方向から風が当たったとすると、そちらの翼の空気力が大きくなるため、風見鶏のように
機首の向きを変える…。というものです。
もう一つ、垂直尾翼と同じ効果をもたらしているものに、「ビロー」があります。
ビローとはセールのハラミのことですが、これもある程度垂直尾翼としての効果があります。
これら二つは、「垂直尾翼としての効果がある」という程度の効き目しかありませんが、それでも、低速で飛んでいる分には、その効果で十分飛べる
ものがあります。
逆に、垂直尾翼を付けて十分すぎる安定性を持たせてしまうと、旋回がもたついてしまって仕方がありません。
特に、サーマリングの際に、低速で瞬間的に機体の向きを変えたい時など、思ったようにそちらに向きを変えてくれなくなり、乗りにくくて仕方がな
くなってしまいます。
が…。
が…。
が…。
場合によってはヨ―の安定が不足するため、垂直尾翼が欲しくなる時があります。
それは、VGを引き締め高速で飛んだ時です。
VGとは可変翼機構のことで、ハンググライダーの上級機にはだいたいこの機構が取り付けられており、この機構を飛行中に使用することで、ビロ
ー、つまり、セールのタワミを少なくして性能を上げるもののことです。
このVG機構をフルに使って高速滑空しているとき、正直、ヨーの安定が不足し、ハンググライダーは直進しにくくなってしまいます。
多くの場合はパイロットの腕でフォローし、なんとかまっすぐ飛ぶように頑張っています。
一つの案として、VGに連動して垂直尾翼が立ち上がるような機構があってもよいとは思います。
しかし、構造が複雑になり、コストも上がりるため、今のところこのようなものが現れたことがありません。
要は、本当は高速滑空の時は垂直尾翼が必要なのですが、ウデで何とかしているのですね!
とても上手なパイロットであれば、確かに何とかこの垂直尾翼がないための安定不足を補うとこが出来ます。
(コツはベースバーを引きながらも、ベースバーセンターから体がズレないように最小限の力を入れること。上記のように後退角、ビローによる自立
安定性があるのだから、それを邪魔しないようにすれば機体の揺れはおさまるはず。必要以上にあて舵を打つから揺れてしまう。)
また、翼面積に対し、重い体重で乗った時なども、この安定不足を少なからず解消することもできます。
そんなこんなで、ハンググライダーに垂直尾翼がなくても何とかなっているため、未だに積極的には垂直尾翼を付けないのでしょう。
execution time : 0.005 sec