ホーム
>>
RSSセンター
>>
PWCスペイン2日目 大会史上最悪の展開
呉本圭樹blog
(2025/1/10 10:39:10)
PWCスペイン2日目 大会史上最悪の展開 (2015/9/2 18:48:18)
RSSセンター
メイン | 簡易ヘッドライン |
PWCスペイン2日目 大会史上最悪の展開 (2015/9/2 18:48:18)
前日の夕方。
花火大会でもやっているのかというくらいあちこちで雷が発生し、
黒い雲がダウンバーストの強い風を吹きつけながらやってきました。
あっという間に豪雨。
翌朝にはすっきりと晴れていましたが、前日の雨は、乾いていた大地を十分に湿らせ、
そうなると、雲の発達が早くなります。
T.O.にあがると遠くには広く雲海が広がり、
時間をたつにつれT.O.にも雲が押し寄せてきていました。
何とか飛ばせたい大会主催者、タスクコミッティーは考えに考えて41kmの短いタスク。
シリンダーの大きさが400mのまるで日本のようなタスク。
条件が許すぎりぎりのレース。
雲が切れた瞬間に飛び出し、スタートがある対岸に渡ります。
グライダーの調子は悪くない、というか、良いくらいです。
対岸にたどり着いた最初のグループの10機ほどのグライダーの中で、
その先でも私だけ高く上がり、雲の中に入ってしまう高度。
とはいってもいつもよりも1000mほど低い。
スタートまではまだまだ50分ほど時間があり、この空域にいてはより高度を稼ぐことができない。
高度があるせいで、よく見える更に奥の大地。
そこには十分な日射と雲が立ち上がってきている前兆があります。
そこに突っ込み、もう一段高い高さと有利な場所をとろうとした私は、単独底に突っ込んでいったのですが。
その結果・・・・・。先にあるシンク帯、そしてその先にあるはずのサーマルが全く働いておらず、
そのままなし崩し的に高度を落とし、スタートもしないまま地面にいるというどうしようもない状態。
この状況にしばらく動けない。
私を追ってきたグライダーはあわてて引き返し、何とか高度を取り戻しつつありました。
スタートさえきれない。
レースは高度が低いまま進み、それでも集団でまとまって飛ぶ選手達は協力し合うようにサーマルを見つけ、
レース開始後40分ほどでゴール。
私は地上からそれを眺めるだけでした。
結果は結果。
どうあがいても自分の判断ミス。
ただ、まだチャンスがなくなったわけではありません。
ディスカードシステムを採用しているPWC。
あと3タスクをしっかり点数を稼げば、この日のタスクは消すことができます。
先日トップ選手たちと話したことを思い出します。
「失敗したことを引きずっていくパイロットに勝利はない」
そう、私にはまだ5日間あります。
ここから巻き返しです。
execution time : 0.005 sec