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feed <飛丸日記 7月31日> 「光と影」 (2020/12/27 16:43:08)
201227 伊藤忠

コロナ前には、3か月に一回開いていたという全社員集会。
その代替としてのマネジメント・メッセージ。
その当たり障りのない部分の抜粋版です。
年の終わりに記念としてアップしておきます。

また、問題視されたら掲載を中止するかも、という期間限定版です。
(写真はネットでお借りしました。何れ実写に切り替えます。)

―――

今回はコンプライアンスの話をします。「またコンプラの話か」と思われる方もいると思います。残念ながらコロナ禍で全社員集会が開けませんでした。コンプライアンスの話を紙面でするのは、ありきたりになり難しく感じます。そんな中で、自己紹介も兼ねて以下、体験談を話します。

前回は「ある商社マンの物語」で言ってみれば私のサラリーマン生活の光の部分をお話しましたが、一方でサラリーマン生活33年、紆余曲折がありました。振り返ってみると、それはコンプライアンス問題との闘いでもありました。

「30代半ばにして事業会社の社長」聞こえは良いですが、実態は「社長後任のなり手がない問題案件」。2000年代初め、中国広東省という土地柄。「若い時の苦労は買ってでもせよ」との思いもあり、自分で手を挙げある程度覚悟をして飛び込んだのですが、そこは想像を遥かに超えたコンプラ案件が渦巻く戦場でした。役所による贈賄要請、拒絶後の嫌がらせの数々。社員の横領発見、解雇した営業部長は、営業台帳を持ち出してライバル企業に転職、商売でぶつかり合う等など。学んだ事は「無法地帯でビジネスをしないこと」

ドバイ、ブルネイ駐在時にも様々なコンプライアンス案件に直面しましたが、最大の案件は「伊藤忠エタノール不正会計事件」でした。2007年11月に発覚したこの事件は、このワードで検索して頂くとその概要を御確認頂けます。私は当時課長としてその第一発見者でした。二つの部屋にうずたかく積まれた過去7年間の書類の山々。真相究明の為、毎晩の様に度重なる深夜帰宅、そして元旦以外は休日出勤の日々。不正処理の解明は困難を極めました。人生で初めて感じた「越えられない山」。全く先が見えない時に、指揮官としてどうふるまうべきか。いろいろと考えさせられました。「死ぬ思い」をした苦い経験です。学んだ事は「コンプライアンス問題を起こすことによる他人への迷惑の大きさ」そして「コンプライアンスは、全てに優先する」というトップ・メッセージの大切さ。

コンプライアンス案件には「無知やうっかりミスから来るもの」と「意図的なもの」があります。
前者は、兎に角、勉強しましょう。起こさない仕組みを作りましょう。我々は「担当するビジネス分野のプロ」たるべきです。プロとして担当するビジネスにおける法規制も十二分に習熟しましょう。後者は、あってはならない事です。前回のメッセージで私のモットーを申し上げました。「Let’s Enjoy Our Life」(人生を楽しみましょう)
不正を行ってまで何かをする。果たして、それで楽しいのか。答えは明快です。

「未来を予見し、やるべきことをやる。やれることをやる。やりたいことをやる」
コンプライアンスを遵守し、決められたルールの中で、ビジネス・ゲームをエンジョイする。
皆が楽しく集える組織体を目指して、共に歩みたく思います。
宜しくお願いします。


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