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苦しまぎれの旋回理論 その5
飛行中年
(2024/12/25 18:57:24)
苦しまぎれの旋回理論 その5 (2015/9/13 17:48:39)
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苦しまぎれの旋回理論 その5 (2015/9/13 17:48:39)
さてさて、前回より随分間があいてしまいましたが、最後までこの連載を続けたいと思います!
前回ではハンググライダーの旋回理由の新説「ビロー失速説」について詳しく述べさせていただきました。
そして、今まであったハンググライダーの旋回の定説「ビローシフト説」はやっぱりおかしいのでは?ということについてご説明しました。
今回はそれに続き、今まであったハンググライダーのもう一つの旋回説「後退角説」についても、前回と同じように新説「ビロー失速説」と絡
めながらご説明したいと思います。
先ず「後退角説」について分からない方は、この連載のその2をご参照ください。
そこにはハンググライダーがなぜ後退角で旋回している可能性があるのかが説明されていますが、早い話が、後退角で風見鶏効果が生
まれるから旋回できている!ということでした。
しかし、ハンググライダーの実際の動きをこの後退角説で説明しようとした場合、
ウイングレットをつけると、何故か旋回が遅れる。
シングルサーフェイスなどの低速の旋回を見ると、後退角説では説明しきれないヨーの力が発生している。
ビローのないハンググライダーの模型を作って旋回させようとしても、うまく旋回しない。
などの不可解な動きが見られることをご説明しました。
その中から先ずはウイングレットをつけると旋回が遅れることから説明!
先ずはおさらい!
ハンググライダーが後退角説で旋回しているのであれば、ウイングレットを付けた場合、重心位置よりずっと後ろにウイングレットがあるので
すから旋回に入りやすくなる筈! なのに、実際は旋回が遅れてしまう…。というものでした。
つまり、
ハンググライダーは後退角の効果だけで旋回しているとは考えがたいのです。
そこで、今回の新説「ビロー失速説」でこの現象を説明した場合、
ハンググライダーは旋回初めの初期のビロー失速により軽いスピンに入り、内側の翼に抵抗が生まれるため、かえってウイングレットのような
垂直尾翼の効果があるものがあると旋回の邪魔になる…。
という考えが半ば強引ですが、しかし、言えなくはないというレベルくらいでは説明出来ると思います。
まあ、この部分はまだまだちょっと自信のないところですが…。
でも次!次のシングルサーフェイス機などの低速の旋回…。これはちょっと面白いと思います。
これは、シングルサーフェイス機などの低速の旋回などを見ると、わずかな横滑りであるのもかかわらずクルッと旋回してしまっています。
後退角説が正しければ、速度が速いほうが横滑りをしたときに強くヨーの力が出るはずなのに、実際には逆…。
ハンググライダーは速度が速いとなかなか旋回には入れず、ある程度速度が遅いほうが旋回に入り易いものですが…。
これがまさに新説「ビロー失速説」できれいに説明できると思うんです…。
つまり、ビロー失速説がもし正しければ、片翼の内側だけが都合よく失速するスピードが最もヨーの大きな力が得られて旋回し易くなる筈です。
で、シングルサーフェイス機の低速の旋回…は、まさにこれに当てはまっており、低速だからこそ旋回に必要な片翼の部分的な「失速」が得ら
れて旋回出来ている…。と説明出来るのではないでしょうか?
実際、ハンググライダーの旋回の実際を考えて見ると、シングルサーフェイス機に限らず全てのハンググライダーには旋回し易い
速度が存在しており、早すぎた場合、旋回に必要なヨーの力が不足して旋回中外滑りに入りたがる傾向があります。
逆に低速過ぎた場合、翼が過剰に失速してしまうため、旋回外側の翼まで失速に入ってしまい都合の良いヨーの力が得られずうまく旋
回できない…。
このように説明出来ると私は思うのです…。
そして最後…。
ビローのないハンググライダーの模型を作って旋回させようとしてもうまく旋回できない…。
ですが、これもビロー失速説で説明出来ると思うのです…。
実際、三角のフレームにシートを張っただけの、いわゆる「ロガロ翼」の模型で適度にセールが緩んでビローが発生する模型ならばちゃん
と旋回します…。
つまり、上記の二者の違いはビローがあるかないかの違いだけだと私は思うのです…。
以上のように、私にはハンググライダーの旋回には、翼の部分的な失速が大きく関わっているとしか思えないのです。
次回は新説「ビロー失速説」を使って今まで説明できなかったハンググライダーの不思議な飛行特性を説明してみたいと思います!
前回ではハンググライダーの旋回理由の新説「ビロー失速説」について詳しく述べさせていただきました。
そして、今まであったハンググライダーの旋回の定説「ビローシフト説」はやっぱりおかしいのでは?ということについてご説明しました。
今回はそれに続き、今まであったハンググライダーのもう一つの旋回説「後退角説」についても、前回と同じように新説「ビロー失速説」と絡
めながらご説明したいと思います。
先ず「後退角説」について分からない方は、この連載のその2をご参照ください。
そこにはハンググライダーがなぜ後退角で旋回している可能性があるのかが説明されていますが、早い話が、後退角で風見鶏効果が生
まれるから旋回できている!ということでした。
しかし、ハンググライダーの実際の動きをこの後退角説で説明しようとした場合、
ウイングレットをつけると、何故か旋回が遅れる。
シングルサーフェイスなどの低速の旋回を見ると、後退角説では説明しきれないヨーの力が発生している。
ビローのないハンググライダーの模型を作って旋回させようとしても、うまく旋回しない。
などの不可解な動きが見られることをご説明しました。
その中から先ずはウイングレットをつけると旋回が遅れることから説明!
先ずはおさらい!
ハンググライダーが後退角説で旋回しているのであれば、ウイングレットを付けた場合、重心位置よりずっと後ろにウイングレットがあるので
すから旋回に入りやすくなる筈! なのに、実際は旋回が遅れてしまう…。というものでした。
つまり、
ハンググライダーは後退角の効果だけで旋回しているとは考えがたいのです。
そこで、今回の新説「ビロー失速説」でこの現象を説明した場合、
ハンググライダーは旋回初めの初期のビロー失速により軽いスピンに入り、内側の翼に抵抗が生まれるため、かえってウイングレットのような
垂直尾翼の効果があるものがあると旋回の邪魔になる…。
という考えが半ば強引ですが、しかし、言えなくはないというレベルくらいでは説明出来ると思います。
まあ、この部分はまだまだちょっと自信のないところですが…。
でも次!次のシングルサーフェイス機などの低速の旋回…。これはちょっと面白いと思います。
これは、シングルサーフェイス機などの低速の旋回などを見ると、わずかな横滑りであるのもかかわらずクルッと旋回してしまっています。
後退角説が正しければ、速度が速いほうが横滑りをしたときに強くヨーの力が出るはずなのに、実際には逆…。
ハンググライダーは速度が速いとなかなか旋回には入れず、ある程度速度が遅いほうが旋回に入り易いものですが…。
これがまさに新説「ビロー失速説」できれいに説明できると思うんです…。
つまり、ビロー失速説がもし正しければ、片翼の内側だけが都合よく失速するスピードが最もヨーの大きな力が得られて旋回し易くなる筈です。
で、シングルサーフェイス機の低速の旋回…は、まさにこれに当てはまっており、低速だからこそ旋回に必要な片翼の部分的な「失速」が得ら
れて旋回出来ている…。と説明出来るのではないでしょうか?
実際、ハンググライダーの旋回の実際を考えて見ると、シングルサーフェイス機に限らず全てのハンググライダーには旋回し易い
速度が存在しており、早すぎた場合、旋回に必要なヨーの力が不足して旋回中外滑りに入りたがる傾向があります。
逆に低速過ぎた場合、翼が過剰に失速してしまうため、旋回外側の翼まで失速に入ってしまい都合の良いヨーの力が得られずうまく旋
回できない…。
このように説明出来ると私は思うのです…。
そして最後…。
ビローのないハンググライダーの模型を作って旋回させようとしてもうまく旋回できない…。
ですが、これもビロー失速説で説明出来ると思うのです…。
実際、三角のフレームにシートを張っただけの、いわゆる「ロガロ翼」の模型で適度にセールが緩んでビローが発生する模型ならばちゃん
と旋回します…。
つまり、上記の二者の違いはビローがあるかないかの違いだけだと私は思うのです…。
以上のように、私にはハンググライダーの旋回には、翼の部分的な失速が大きく関わっているとしか思えないのです。
次回は新説「ビロー失速説」を使って今まで説明できなかったハンググライダーの不思議な飛行特性を説明してみたいと思います!
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