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新ハーネスの開発! その5
飛行中年
(2024/12/25 18:57:24)
新ハーネスの開発! その5 (2021/3/17 21:09:04)
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新ハーネスの開発! その5 (2021/3/17 21:09:04)
しばらく続きましたこのシリーズですが、今回が最終回!
最終回では、今回の新ハーネスのデザインについて、主にご紹介していきます。
今回開発しましたX-RACER2では、特にハーネス前面について、そのデザインの変更を試みました。
弊社のハーネスを含め、全メーカーの同箇所のデザインは、曲線を強調したいために、ウエットスーツ地、つまり、ネ
オプレンを使うのが当たり前でした。
しかしながら…。
ネオプレンって、高価でそのくせ弱く、しかも、縁取りの帯ゴムを縫製するのに、高い技術が必要だったんです。
この問題を何とかしたかったため、今回のX-RACER2では、ネオプレンの使用は最小限に抑えるようにしました。
それを可能にしたのが、長年培ってきた3D裁断の技術だったんです!
上の写真をよく見ていただけると分かると思うのですが、前部のフェアリングは、3つのパネルと両サイドのネオプ
レンだけで構成される、非常にシンプルなものになっています。
デザインは、できるだけシンプルにするほうが、結果的に美しい形になります。
しかし、シンプルにすることって、実はとても難しいことなんですね!
これができたのも、繰り返しますが、長年の3D裁断の経験の賜物だったと思います。
そして、このフェアリングの中はというと…。
当然、以前にご紹介したRPS(リトラクタブル プレート システム)が使われています!
これですね!
このシステム、肩にかかる負担を大幅に軽減できることはもちろんですが、実は、今までの、世界中のハングハー
ネスで生じていた問題をも解決してしまった、優秀なものだったんです。
その、世界中のハーネスで生じていた問題とは…。
今回のX-RACER2のような、滑らかな曲線を持つ前部のハーネスを作ろうとした場合、どうしても、バックプレー
トを前に伸ばすことができなかったんです!
仮に、バックプレートの前部分を、延長して、美しく見せるために下に湾曲させるとどうなるか…。
パイロットの肩回りがバックプレートにぶつかってしまい、空中での操作が束縛されてしまうんです!
この問題を解決するために、バックプレートの前部分をストレートに近い形状にしてしまうと…。
今度は、ハーネス前部に大きな「段」がついてしまい、見た目にもみっともなく、そして、空気抵抗もおおきなも
のにならざるを得なかったんです。
このため、今までのハーネスでは、美しい形を求めるのならば、バックプレートは短くなり、疲れやすくなっていた…。
疲れにくいハーネスにしようとして、バックプレートを伸ばせば、今度は醜い形のハーネスになってしまっていた…。
こんな問題が実は生じていたのです…。
しかし…。
今回開発したRPSは、このことを見事に解決し、美しいシェイプを持ちながらも、今までになく疲れにくいハーネ
スを作ることが可能となったのです!
このシステム。我ながら、かなりでかした発明だったと思います。
実は、正直言いますと、今回のハーネスを開発しながら、私はもう、これ以上のハーネスは作れないだろうな…。
そんなことを感じながら仕事を進めていました…。
さんざんいろいろなことをいままで試し、その中で使えるものだけを採用して、ハングハーネスを進化させていく…。
それも、このくらいでそろそろ限界のようにも感じます。
おそらく、このX-RACER2くらいで、ハングハーネスは頂点の技術に達したと思います。
私も、あと何年くらいハーネスが作れるかはわかりません…。
いずれはこの技術が失われることはわかっていますから…。
このX-RACER2を、産業遺産に指定してもらってもいいんじゃないですか?真面目に…。
最終回では、今回の新ハーネスのデザインについて、主にご紹介していきます。
今回開発しましたX-RACER2では、特にハーネス前面について、そのデザインの変更を試みました。
弊社のハーネスを含め、全メーカーの同箇所のデザインは、曲線を強調したいために、ウエットスーツ地、つまり、ネ
オプレンを使うのが当たり前でした。
しかしながら…。
ネオプレンって、高価でそのくせ弱く、しかも、縁取りの帯ゴムを縫製するのに、高い技術が必要だったんです。
この問題を何とかしたかったため、今回のX-RACER2では、ネオプレンの使用は最小限に抑えるようにしました。
それを可能にしたのが、長年培ってきた3D裁断の技術だったんです!
上の写真をよく見ていただけると分かると思うのですが、前部のフェアリングは、3つのパネルと両サイドのネオプ
レンだけで構成される、非常にシンプルなものになっています。
デザインは、できるだけシンプルにするほうが、結果的に美しい形になります。
しかし、シンプルにすることって、実はとても難しいことなんですね!
これができたのも、繰り返しますが、長年の3D裁断の経験の賜物だったと思います。
そして、このフェアリングの中はというと…。
当然、以前にご紹介したRPS(リトラクタブル プレート システム)が使われています!
これですね!
このシステム、肩にかかる負担を大幅に軽減できることはもちろんですが、実は、今までの、世界中のハングハー
ネスで生じていた問題をも解決してしまった、優秀なものだったんです。
その、世界中のハーネスで生じていた問題とは…。
今回のX-RACER2のような、滑らかな曲線を持つ前部のハーネスを作ろうとした場合、どうしても、バックプレー
トを前に伸ばすことができなかったんです!
仮に、バックプレートの前部分を、延長して、美しく見せるために下に湾曲させるとどうなるか…。
パイロットの肩回りがバックプレートにぶつかってしまい、空中での操作が束縛されてしまうんです!
この問題を解決するために、バックプレートの前部分をストレートに近い形状にしてしまうと…。
今度は、ハーネス前部に大きな「段」がついてしまい、見た目にもみっともなく、そして、空気抵抗もおおきなも
のにならざるを得なかったんです。
このため、今までのハーネスでは、美しい形を求めるのならば、バックプレートは短くなり、疲れやすくなっていた…。
疲れにくいハーネスにしようとして、バックプレートを伸ばせば、今度は醜い形のハーネスになってしまっていた…。
こんな問題が実は生じていたのです…。
しかし…。
今回開発したRPSは、このことを見事に解決し、美しいシェイプを持ちながらも、今までになく疲れにくいハーネ
スを作ることが可能となったのです!
このシステム。我ながら、かなりでかした発明だったと思います。
実は、正直言いますと、今回のハーネスを開発しながら、私はもう、これ以上のハーネスは作れないだろうな…。
そんなことを感じながら仕事を進めていました…。
さんざんいろいろなことをいままで試し、その中で使えるものだけを採用して、ハングハーネスを進化させていく…。
それも、このくらいでそろそろ限界のようにも感じます。
おそらく、このX-RACER2くらいで、ハングハーネスは頂点の技術に達したと思います。
私も、あと何年くらいハーネスが作れるかはわかりません…。
いずれはこの技術が失われることはわかっていますから…。
このX-RACER2を、産業遺産に指定してもらってもいいんじゃないですか?真面目に…。
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