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link 飛行中年 飛行中年 (2024/12/25 18:57:24)

feed 縄文の女神ってご存知ですか? (2021/5/11 20:51:49)
実は私、結構縄文文化に興味があり…。

皆さんは、縄文文化というと、原始時代の延長…。みたいに感じられている方が多いと思うのですが…。

いやいや。縄文文化って、分かればわかるほど、結構文化レベルが高いものなんだって感じるんです!

例えば…。

石器の材料として使われていた黒曜石の産地って、決まったところのものしか使われていなかったってご存知ですか?

具体的には北海道産のものと小笠原産のものしか使われていなかったらしいのですが、そこのものしか流通していない…。つまり、それだ

け交易が盛んだったという証ですね!

また、三内丸山遺跡から出土した「栗」の遺伝子を調べたら、すべて同じ遺伝子を持っていた…。

つまり、三内丸山遺跡では、品種改良されて接ぎ木した栗が栽培されていた!ということですね。

そんな、思いのほか高い文化が存在していた可能性の高い縄文時代に…。

これこそ縄文文化の高さを物語るに十分と思える「土偶」を、今夜はご紹介いたします!



この像なんです。

縄文の女神と呼ばれています。

山形県の船形町で出土した土偶なんですが…。

一般的な土偶と一線を画すものがあると私には思えてならないのです。

まず、土偶って、実は現在は「病気を治す呪術につかわれたもの。」という説が有力になっています。

その証拠として、土偶はまず完全な形のものは出土していなく、どこか体の一部が欠けたものばかりなのだそうです。

つまり…。

土偶は、病気の人の身代わりとして、その悪い場所を取り去って埋めたものなのですね!

しかし…。

この縄文の女神は、完全にそろった形で出土しました。

これは、他の目的で作られたもの…。と、考えるのが普通だと思います。

この縄文の女神を見ていると…。

顔を上に向けて、あたかも神に祈りを捧げる…。あるいは、神に対し畏敬の念を表しているようにしか思えません。

そして…。

その簡略化した形の中には、私たちが19世紀になってようやく確立した「キュビズム」が、すでに含まれているように思えるんです…。

被写体を、印象的に見える方向から切り取り、それを再び組み合わせる…。

この縄文の女神では、体が四角形をしており、あらゆる方向から見た被写体を、再び美しい形で組み合わせている…。そんな風に思えるんです。

更に、決定的に驚いたのは…。

この縄文の女神には、「腕」がないんです!

腕がないことで有名なのはミロのヴィーナスですが…。



このミロのヴィーナスは、腕がないことで美しく見える像なんです。

(ミロのヴィーナスの腕がない理由には諸説ありますが…。)

しかし、この縄文の女神は、腕がないことで、被写体が簡略化されて、明らかにその美しさを倍増させています。

芸術の究極って、とにかく被写体を簡略化しながらも、その命となるものだけはしっかり残す…。

全体をできるだけ簡略化するからこそ、その命が引き立ってくるもの…。だと思うのです…。

(芸術がよくわからない私が、偉そうなことを言っていますが…。)

この縄文の女神は、その視線だけで、この像が何を表しているかが理解でき、すでに腕を加える必要すらなかったため、より美しく見せる

ために「省略」されてしまったのだと思います。

…。で、私は思うのですが…。

これだけ美しく完成された像は、一人の人間の創意工夫だけではなし得ないものだと思います。

きっとですが、この縄文の女神を作られた方は、それまでに、他の方が作られた、数限りない美しい像を見ていたに違いありません。

そして、更に美しい像を作るにはどうすればよいか…。一生懸命に考えたに違いありません。

そんな努力の結果、この「縄文の女神」が生まれたのではないでしょうか?

つまり、それだけ芸術が花開くまでの高い文化が、縄文時代にすでに存在していたとしか、私には思えないので

す…。










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