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feed 地球の未来のため僕が決断したこと (2021/9/30 23:08:56)

『地球の未来のため僕が決断したことー気候大災害は防げる』 ビル・ゲイツ

 早川書房 2021年8月刊

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うちの会社の環境・エネルギー担当の役員レベルの人の推薦。環境の仕事をしてるわけだし、えらいさんのお薦めだし読んでみた。翻訳ものなのでちょっと読みにくかった。訳者のレベルによると思うが、小説のようにはいかないのでしょうがないかも。

 

以下、抜書き。

○どれだけの電力が必要か

世界:5000ギガワット、アメリカ:1000ギガワット、中規模都市:1ギガワット、小さな町:1メガワット、平均的なアメリカの家庭:1キロワット

○2000年から2018年までのあいだに、中国では石炭による発電容量が3倍になった。これはアメリカ、メキシコ、カナダの石炭火力発電の容量をすべて合わせた数字より大きい。

○送電は高速道路、配電は地元の道路だと考えるといい。電気は高電圧の送電線を使って発電所から街に運ばれ、その地域の低電圧配電系統に流れていく。近所で見かける電線がそれだ。

○アメリカはおよそ20%の電気を原子力発電でつくっている。フランスは世界で最も原子力発電の割合が大きい国であり、70%をそれでまかなっている。これに対して太陽光と風力は、ふたつ合わせて世界全体で約7%だ。

○平均的なアメリカ人ひとりが一生のあいだに出す排出分を吸収するには、20ヘクタール分ほどの木を熱帯地域に植える必要がある。それにアメリカの人口を掛けると、65億ヘクタールあるいは6500平方キロメートルを超える広さになる。世界の土地のおよそ半分だ。これらの木はすべて永久に維持されなければならない。それに、これはアメリカの分だけだ。・・・化石燃料を燃やすことで起こる問題に対処できるだけの木を植える現実的な方法は存在しない。

○ガソリンと同じ量のエネルギーを得るには、ガソリンの35倍の重さのバッテリーが必要になる。/・・・一度の充電で電動トラックを600マイル(約970km)走らせようとすると、大量のバッテリーが必要になるため、積める荷物は25%減ってしまう。900マイル走るトラックとなると、もはや問題外だ。あまりにもたくさんバッテリーが必要になって、荷物はほとんど積めない。

○ジオエンジニアリング(気候工学)は最先端の緊急対応策である。基本的には、地球の海や大気を一時的に変化させて気温を下げるという考えだ。・・・ジオエンジニアリングのほとんどのアプローチは、次の考えに基づいている。温室効果ガスによって引き起こされるすべての温暖化を相殺するには、地球に当たる太陽光の量を1%ほど減らす必要があるという考えだ。/・・・/現時点では、世界中の国を合意に導いて人工的に地球の温度を下げることは想像しにくい。しかしジオエンジニアリングは、現在知られているかぎり経済を損ねることなく数年あるいは数十年以内に地球の温度を下げることを望める唯一の方法だ。やがて選択の余地がなくなる日がくるかもしれない。

○現在、デンマークは電気のおよそ半分を陸上と洋上の風力発電によってまかなっていて、風力タービンの世界最大の輸出国でもある。

○2030年の目標を設定するのはいいことだが、それは2050年までにゼロを実現する道のりの通過点としてでなければならない。

 

評価:8点

 


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