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「溝腐病」ってご存じですか? (2022/1/28 19:33:49)
今夜も快調に燃える、我が家の薪ストーブ「アクレイム」。
薪ストーブを楽しむには、当然「薪」が必要なわけですが…。
この、薪を得るためには、里山の木々と触れる時間も、自然と増えるようになり…。
そうこうしているうちに…。
私は、いかに今の日本の里山が病んでいるのかを知るようになりました!
その一つの例がコレ↓
手前に置いた、虫が食ったような跡が残る薪…。
コレ、「杉の溝腐病」というものです。
この病気、主に千葉から茨城に生える杉の木に広がってしまった病気です。
私は今、この溝腐病の木は、里山のためにも、なるべく持ち帰って焼却するようにしています…。
2年前、千葉を襲った台風15号の時、この溝腐病の木が倒れてしまい、数々の問題が発生しました。
この時、私は茨城の地で、やはり、この台風で倒れた倒木の処理を行いましたが…。
実は、倒れた木すべてが、この溝腐病の杉の木でした!
倒木は、一見自然災害のようですが、よく見てみると…。
里山を放置した結果起こった「人災」であったと考えられます。
溝腐病は、菌糸による病気…。
つまり、放置していると、周りの木にどんどん移ってしまうんです!
だから杉林は、間伐を行う際に、このような病気の木を伐採しなければいけないんです。
それが…。
現在、国産材の価値が下がってしまったことを理由に、里山の手入れが行われなくなったため、このような病気の木がど
んどん増えていってしまっているんです…。
このような、放置された里山に起こっている問題は、杉の溝腐病だけではありません!
現在、広葉樹の「コナラ」にも、「カシノナガキクイムシ」による立ち枯れが、かなり広がっています!
わ
幸い、私が住む茨城県では、まだ広がってはいないものの…。
既に、東北地方から、長野、静岡あたりまで、コナラの立ち枯れが見られ、おそらく、カシノナガキクイムシの
仕業によるものだと思われます。
このコナラの立ち枯れも、里山の手入れが行われなくなったためであり、適切に伐採を行っていたら、このようなことに
はならないはずなんです…。
これらの木は、昔は私たちの暮らしの熱源、つまり、エネルギーとして、有効に使われていました。
現在、わたしたちにとって重要なエネルギーは石油ですね!
しかし、その石油もコロナ渦の影響で値上がりし、それに付随して、あらゆるものの値段が上がって、巷では大騒ぎにな
っています。
でも…。
これっておかしいと思いませんか?
せっかく私たちは「里山」というエネルギー源を持っているにもかかわらず、それを放置し続け、挙句の果てに里山に病
気を蔓延させてしまい、その一方で、石油が値上がりしたと大騒ぎしている…。
だったら…。
里山を復活させればいいだけの話なんじゃないですか?
チェンソーや斧を持って、山に入り、適切に弱った木や余計な木を伐採して、里山に活気を取り戻す…。
適度に空間が開いた里山には、山菜をはじめとする食物が生え始め、その糧を人が得る…。
活気が出てきた里山は、動物や鳥類、昆虫などの生き物たちも繁殖が促される…。
森の熊も、そんな活気のある里山で食料が得られるようになるため、人里に降りてく必要がなくなる…。
すべてが良い方向に行くと思いませんか?
額に汗をして、薪を作る…。
これって、本来、人の暮らしには必要なことだと、私は思っています。
「便利さ」「簡便さ」に走ってしまい、暮らしのエネルギー源を「石油」にたよることが、果たして本当に「豊かさ」な
のでしょうか?
私は大いに疑問を持つようになったんです…。