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Leszno Cup 2021 フライト編 練習期間、day1 (2022/2/13 21:33:39)
2021/08/12
二日間の練習フライト開始です。機体オーナーのフレックさんの友人、Berndさんも出場されており、Berndさんから組立をサポート頂けることになっていました。8:00すぎに滑空場へ到着して、トレーラー駐機場で会うことが出来ました。Berndさんは Topmeteo社のCEO で、毎年何度もドイツ国内で1,000kmをフライトするようなベテランの方です。Berndさんに組み立て方法を指導を受け、無事に組み立てることができました。初めての機体で、ヘルプがなかったら組み立てる自信がなかったです。本当に助かりました。
トレーラーの置き場所を適当な場所に決めて(大会開始二日前でもトレーラーの場所が指定されていないのがポーランドらしい)、組立開始です。
・Ventus 3M 組立方法
- 胴体をトレーラーから出します。ラダー下部に尾輪が付いているので、そのまま胴体をトレーラーから降ろすと、とラダーが動いて尾輪が左右することで胴体が蛇行してしまいます。ラダーを手で抑えて、胴体が蛇行しないように(尾輪をまっすぐにして)注意しながら胴体を出す必要があります。
- 胴受けのジャッキは一番下まで下げておきます。(2段階の上反角で翼端位置が高いので、胴体が下がっていないと外翼組立時に翼端に手が届かないため)
- 胴体の水平を確認します。胴体が傾いていないことがとても大事です
- 左翼から入れます(68kg で、Ventus2Cx と比較しても、内翼主翼はかなり重たく感じました、ワンマンリガー必須です)。翼の燃料タンクは、片翼のみ、両翼、無し、の3パターンが選べるそうです。(お借りした機体は右翼のみウイングタンクありでした)。ウイングタンクがある場合は、途中まで主翼を入れたところでウイングタンクのコネクターをつないでから、奥まで入れます。奥まれ入れたら、ウイングスタンドに乗せます
- 右翼を入れます。最後まで入れる直前に燃料タンクのコネクターを接続します
- メインピンを入れます(かなりタイトです。グリスアップをきちんとすることが必要です)
- 外翼をつけます(かなり長いですが、海外の人は皆さん一人で取り付けています。私も一人でやらせてもらいました)。外翼取り付けのハンドルにジグをつけて、ジグで外翼のピンを差し込みます。ジグはネジ止めしてつけますが、ネジをきちんと最後までねじ込んでから使うのがポイントです(ネジの途中でジグを動かすと外翼のピンの取り付けが壊れることがある)
- 外翼のピンを取り付けた後、プラスチックのプレートでジグの穴を蓋します。プレートはビニールテープで留めます。この蓋は高速でかっ飛ばすと風圧で浮いてくるのと、ビニールテープが熱で縮んで浮いてくるので、毎日点検、蓋が浮いてくるようであればテープを貼り直して浮いてこないように対応が必要です
- ウイングレットをとりつけます
- 水平安定板を取り付けます
- メインギア後ろのFlarmアンテナを取り付けます
- 内翼と胴体の隙間のシーリング、内翼と外翼の隙間のシーリングは前縁に薄いプラスチック板をシーリングのビニールテープの下に巻き込んで、バグワイパーのテグスが隙間に引っかからないようにします(クリアファイルでokです)
ワンマンリガーのセット位置。後縁の後ろくらい |
ワンマンリガーのセット位置を翼に対して見た図。かなり翼端側にセットしています。胴体ジャッキは一番下まで下げていました。 |
組立後、シーリング、固定バラスト取り付け(オーナーは10kgほど重い)、LX9070 設定、無線機周波数設定(初めての無線機で8.33Mhz/ 25khz の切り替えに迷った)、無線機利用方法確認、Oudie取り付け、エンジン取り扱い確認、エンジン点検、座席ポジション確認、バグワイパー動作確認、荷物準備をして、すでに13:00。午後から300km位のコースでの練習をしました。初日で離陸時間が遅れてしまったことと、水バラスト無しでも離陸重量520kgとなるので、初日は水バラスト無しでフライトすることにしました。ラインナップ場所でその日の空域の注意点(15:00前後にF16が飛行場上空をフライバイするので周辺から離れていること)とタスクを聞いて、13:24曳航で離陸。離陸時にラダーをしっかり抑えていないと尾輪がバタバタして方向がずれますので、しっかりとラダーを抑えて離陸します。離脱して積雲でサーマリング、とても乗りやすい機体です。サーマル旋回の速度域はJS3より少し低速(110km/hくらい)で良い感じがします、520kgの機体とは思えない、サーマルがとても感じやすく、サーマル中のハンドリングも非常に良いです。重心位置はJS3ほど厳しくセットしなくてもクライムしやすい感じがしました。(Tiloさんから教えていただいたとおり)。雲底まで上がってエンジンテストも順調でした。
タスクを飛ぶつもりでスタート、第一レグは積雲しっかり、1800m雲底、南東方向の森が続くエリアで、ドルフィンで飛ぶのに飛びやすいコンディションです。第一レグを30kmほど飛んだところで右後ろから数機接近するのが見えたのでジョインして一緒に飛んでみることに。ASG29、AS33、JS3のドイツ人のガグルでした。久しぶりのガグルにドキドキ、ワクワク。入力していたタスクを間違えていたようで、私のコンピューターの第一旋回点よりも奥に向かっていきます(15mクラスのタスクを間違って入れてしまったようです)。水バラストを積んでいないためグライドで遅れますが、クライムで追いつきまた一緒に飛ぶ、を繰り返していました。(積雲のつながりがよく、グライドの時間が短いのでグライドの差が大きくならず、クライムで追いつけます)
140km先の第一旋回点でターン後、積雲の間隔が広がり、グライドが長くなったことで高度差が付き、クライムで追いつけなくなりました(やはり水を入れていないと、グライドの差が顕著でした)。と、ここでバッテリー電圧低下の警告が。。はじめての機体なのでバッテリーの切り替え方がわからず。自動でバッテリーが切り替わるとは聞いていたものの、手動でも切り替えられると思っていたので手動で切り替えをしようとしたのですが、そのスイッチが見当たらず慌ててしまいました。(もしかしてバッテリーの充電が満充電でなかったのかと考えてしまったり)。バッテリーアウトになることを考えて、レシュノに戻り始めたところでバッテリーが自動で切り替わったことがわかりました(11:00ごろから電源をつけていたとして、15:00過ぎにバッテリー1が終了しているので、消費電力は結構大きそうです)。バッテリーが切り替わったので、再度第2旋回点を目指すことにしました。
第2レグは森のエリアから畑のエリアになり、積雲は減り、リフトの間隔が長くなり、クライム・クルーズのクラッシックな飛び方に変わりました。2.0m/s以上を選択して森のエリアの終わりで上昇、この後は第2旋回点まで川沿いのウエットエリアなのでブルーになっており、旋回点付近に森のエリアがあり、積雲が見えます。旋回点まではリフトは無いだろうと想定してグライド、旋回点に到達して再度上昇1.7m/s、しかしトップまで上がりきれず。
第3レグは再び森が点在するエリアで積雲が定期的に点在するレグになり、第2レグよりリフトが豊富になりました。2m/sは拾えるのですが、トップまで上がりきれず、クルーズ速度も他の機体と比べると15km/hほど遅かった点が課題としてあげられました。
https://www.weglide.org/flight/109257
2021/08/13
練習二日目練習最終日、本日も飛べるコンディションです。朝は6:00に起床して準備を済ませましたが、滑走路に来てから眠気が残っていて、疲れがでていることに気がつきました。日本を出てから6日間休みなく動き続けていることで、疲れがたまっているようです。疲れているときに無理して練習しても結果に繫がらず、逆にストレスがたまるだけなので、最低限の地上準備作業だけをしてフライトは取りやめ休憩することにしました。
昨日のフライトで気になったバッテリーについて。アビオニクスバッテリーは背当て後ろのパネルを開けると取り外して充電できます。メインギアの上に二つ水平に搭載されています。下の黒い二つの箱はバグワイパーのモーターボックスです。
バグワイパーのコネクターが緩んで外れかけていたのに気がつき、緩まないようにタイラップで固定 |
確認したところ、バグワイパーのバッテリーはエンジンバッテリーから取られていることが分かりました。私は毎日エンジンでの離陸はしないため、バグワイパーを使っているとエンジンバッテリーが消耗してしまいます。エンジンバッテリーもLiFePO4 とのことなのですが、取り外せる場所に無いため、胴体内のチャージコネクターを使って充電する必要があります。が、機体係留場所に200Vの電源が無いため、200V電源コネクターのとれる場所まで機体を移動させて、機体に直接チャージャーをつないでエンジンバッテリーをチャージすることにしました。オーガナイザーに確認したところ、2014年の時はキャンプ場の横で200V電源を取ることが出来たのですが、飛行場のオペレーションが大きく変わったことでグライダーはキャンプ場横の200V電源を使えなくなり、滑走路北側の電源ボックスから電源を取る必要があるとのことでした。日陰で昼寝しながら充電を実施、3時間ほどで完了しました。気になっていたバッテリーについてはこれで解決できました。
毎フライト後、この場所まで運んで充電をし、その間に機体掃除、カバー賭けまで終わらせると1時間ほどで充電完了、その後係留場所まで移動して係留、を毎日のルーチンにしました。
日が傾いてくるとバルーンが飛行場から離陸し始めました。大会開始前一週間はバルーンのヨーロッパジュニア選手権が行われており、日本からも5チーム、18名のジュニアの皆さんが参加されました( バルーンジュニア日本チームのinstagramへのリンクです )。ご挨拶を、とinstagramのメッセージでコンタクトはしていたのですが、活動時間が異なることで時間に余裕が無く、残念ながら挨拶できずでした。このCovid-19の状況でヨーロッパの大会にチームで参戦するとはすごいと思います。
夜に飛行場で競技ブリーフィングがありましたので飛行場に向かったところ、ものすごい渋滞。。逆回りでなんとか到着したらものすごい人出!ナイトバルーンショーだったようで、レシュノの市民が全員来たのではと思うくらいの人出です。屋外ですが密密密...(屋外なのでだれもマスクしていません)。
いつも市川さんのクルーをされている、レシュノ在住のミレックさんに6年ぶりに会うことができました!「困ったことがあったらいつでも電話くれ」と頼りになる友人です。
明日から競技フライトが始まります。この先一週間は下り坂の予報ですが、好天で楽しめることを願ってます。
レシュノ市街地のラーメン屋さん。結構いけます |
- サーマル旋回に入ると LX90x0 の表示が自動的に"Thermal Mode" に入ります、上半分に自分のトラックの拡大、Climb Maximizer、バリオの指示、下半分に最近使ったサーマルの高度レンジと平均上昇率、NAVBOXに旋回半径、が主に表示されます。以下の表示が強調、比較されることで、サーマリングに集中できている気がします
- キレイに円を描けているか(バンク一定を保てているか、バンクが緩んで旋回半径が緩んでいないか?旋回半径はNAVBOXでも確認)
- 最近遣ったサーマルの上昇率に対して同じ上昇率を維持できているか?良くなっているか?上昇率が悪くなっているとしたら理由は?(次に向かうタイミングか)
- 同じ高度(トップ)まで上がりきっているか?(リフトが弱いと途中の逆転層に引っかかることが多い。トップまで上がりきっているとしたら、トップ自体が下がってきているのかもしれない)、ある高度以上でリフトをつかめているか(下限高度を割っていないか?)
- いままで上昇中に他のことを考えすぎてしまうことが多く(上がったら次はどこに行こうか、ファイナルグライドはどうすれば良いか。。等々)、「いま、ここに集中する」ことが出来ていなかったと思います。私は入力情報が多いほうが良いと思っていて、入力情報が多ければ、判断に情報を生かせると思っているのですが、情報が多すぎると、処理しきれず、判断に迷いが生じてしまうことも事実で、タイミング毎に、必要な情報に絞って表示できることの良さを感じています
7分30秒はやくフィニッシュしたTOと同時に同高度でファイナルグライドスタートしたのですが。。残念ながらコース取りで大きな差が出てしまいました |
少しだけ異なるラインでグライド、弱いところで2旋転で70m差が付いてしまう。。 |
フィニッシュに高度足りず、対地350mから上げ直し、400m上がり直すのに6分、、これがフィニッシュの遅れに繫がりました。 |