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<飛丸日記 3月5日> 「信じる者は騙される」
飛丸日記
(2024/12/25 18:57:24)
<飛丸日記 3月5日> 「信じる者は騙される」 (2022/5/23 23:23:04)
大学時代、ハンググライダーの練習は先ず鳥取砂丘で行った。
安定した海風が入り、何より地面が柔らかい。失敗しても衝撃が少ない。
最初は平地練習。少しづつ斜面を上がる。
初めて足が浮いたフライト、感動の瞬間である。
確か17歩、何歩浮いたか数えた記憶がある。
最高高度46m、離陸、空中操作、着陸の一通りの操作がが出来るようになると次は山飛び。
近くの300mの山、霊石山からの高高度フライトである。
大学時代、講習を卒業してからも後輩の面倒もあり鳥取に通う。
記録によると、4年間で合計56回、鳥取を訪れた。
大学1年の夏、お盆の合宿で山飛びをした。
その後思い切って36万円の新機を購入し、1日だげ砂丘に戻って練習する。
その後、自慢げに、大学のキャンパスでグライダーを広げ、砂を落とす。
先輩から教えてもらい、アルカリ性洗剤をバケツに入れ、セールを洗う。
そこに現れた先輩。
「お前、何やっているんだ!こういう時は中性洗剤で洗うのが当たり前だろう!」
「えっ、だって先輩が洗うのはアルカリ性洗剤だって教えてくれたじゃないですか?」
「お前は阿保か! そんな事をしたら セールが痛むだろう。
「自分が危ないと思っても、先輩が飛び出せと言えば行くのか?
何を言われようと、全ては自分で判断しろ。」
『信じる者は騙される』
ハング界の鉄則や。よく覚えて置け!」
「人の話をとりあえずは聞く、でもその通りにはやらない。」
昨今、いや改めてよく耳にする私の評判、その性格はこの時に倍加された。
3月6日(日)、芦ノ湖湖畔で行われる第6回スクラッチの会。
前日の土曜日、折角遠出するので自転車で走る事とした。
自転車のナビゲーター・アプリ頼りに御殿場駅から箱根を登る。
東周りで芦ノ湖南端に至る。御殿場駅までの帰路を入力する。
三島へと下る予定だったのだが、ナビは西岸に沿って北上を示す。
指示されるままに走るのだが、そこで30年以上前の出来事が思い浮かぶ。
そう、「信じる者は騙される」
道はやがて車が走れない幅となり、更に自転車でも走るのが難しい道となる。
今、何キロ走ったのか?あと何キロあるのか?日没までの時間は?
戻るべきか、強行して前に進むべきか。
Google Mapで調べると、合計8㎞、現在3㎞強、中間地点にも至っていない。
確実にわかっている今来た道を引き返すか、見知らぬ道を進むのか。
戻れば今から三島経由で遠回り、突っ込んだらこの先どうなっているかわからない。
さて、どうしたものか。
とは言え、私は知っている。人の性格はそう変わるものではない。
考えなくとも結論は見えていた。
「前に進む」、それしかない。
更に道は狭くなる。遂には自転車を担ぐ羽目になる。
これはサイクリングロードではない、ハイキングコースではないか!
何やってんだか、これでは 昔ハングで一杯しでかした苦い経験と変わらない。
安全に下りられる場所を、事前に幾つも入念に下調べをする。
飛ぶ時には、その場所を少しづつ前に繋げて進んで行く。
突っ込みタイプの性格を把握して、常にブレーキを掛けながら行動する。
とは言え、最後の最後は、どうしても突っ込んでしまう。
見極めた限界を、一歩踏み込んで挑戦してしまう。
30数年前から繰り返される失敗。
それでも少しづつは成長しているという自己観察、自負はあった。
それがこんなところで、こんな形で危機に直面するとは思わなかった。
日没が近づく中、なんとか一般道に辿り着く。
御殿場についた時はもう真っ暗。
んんん、人は進歩しないものである。
大事な事は、そうした状況に自分を置かない事である。
処世術そのXX 「死地には近づかない事」
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<飛丸日記 3月5日> 「信じる者は騙される」 (2022/5/23 23:23:04)
大学時代、ハンググライダーの練習は先ず鳥取砂丘で行った。
安定した海風が入り、何より地面が柔らかい。失敗しても衝撃が少ない。
最初は平地練習。少しづつ斜面を上がる。
初めて足が浮いたフライト、感動の瞬間である。
確か17歩、何歩浮いたか数えた記憶がある。
最高高度46m、離陸、空中操作、着陸の一通りの操作がが出来るようになると次は山飛び。
近くの300mの山、霊石山からの高高度フライトである。
大学時代、講習を卒業してからも後輩の面倒もあり鳥取に通う。
記録によると、4年間で合計56回、鳥取を訪れた。
大学1年の夏、お盆の合宿で山飛びをした。
その後思い切って36万円の新機を購入し、1日だげ砂丘に戻って練習する。
その後、自慢げに、大学のキャンパスでグライダーを広げ、砂を落とす。
先輩から教えてもらい、アルカリ性洗剤をバケツに入れ、セールを洗う。
そこに現れた先輩。
「お前、何やっているんだ!こういう時は中性洗剤で洗うのが当たり前だろう!」
「えっ、だって先輩が洗うのはアルカリ性洗剤だって教えてくれたじゃないですか?」
「お前は阿保か! そんな事をしたら セールが痛むだろう。
「自分が危ないと思っても、先輩が飛び出せと言えば行くのか?
何を言われようと、全ては自分で判断しろ。」
『信じる者は騙される』
ハング界の鉄則や。よく覚えて置け!」
「人の話をとりあえずは聞く、でもその通りにはやらない。」
昨今、いや改めてよく耳にする私の評判、その性格はこの時に倍加された。
3月6日(日)、芦ノ湖湖畔で行われる第6回スクラッチの会。
前日の土曜日、折角遠出するので自転車で走る事とした。
自転車のナビゲーター・アプリ頼りに御殿場駅から箱根を登る。
東周りで芦ノ湖南端に至る。御殿場駅までの帰路を入力する。
三島へと下る予定だったのだが、ナビは西岸に沿って北上を示す。
指示されるままに走るのだが、そこで30年以上前の出来事が思い浮かぶ。
そう、「信じる者は騙される」
道はやがて車が走れない幅となり、更に自転車でも走るのが難しい道となる。
今、何キロ走ったのか?あと何キロあるのか?日没までの時間は?
戻るべきか、強行して前に進むべきか。
Google Mapで調べると、合計8㎞、現在3㎞強、中間地点にも至っていない。
確実にわかっている今来た道を引き返すか、見知らぬ道を進むのか。
戻れば今から三島経由で遠回り、突っ込んだらこの先どうなっているかわからない。
さて、どうしたものか。
とは言え、私は知っている。人の性格はそう変わるものではない。
考えなくとも結論は見えていた。
「前に進む」、それしかない。
更に道は狭くなる。遂には自転車を担ぐ羽目になる。
これはサイクリングロードではない、ハイキングコースではないか!
何やってんだか、これでは 昔ハングで一杯しでかした苦い経験と変わらない。
安全に下りられる場所を、事前に幾つも入念に下調べをする。
飛ぶ時には、その場所を少しづつ前に繋げて進んで行く。
突っ込みタイプの性格を把握して、常にブレーキを掛けながら行動する。
とは言え、最後の最後は、どうしても突っ込んでしまう。
見極めた限界を、一歩踏み込んで挑戦してしまう。
30数年前から繰り返される失敗。
それでも少しづつは成長しているという自己観察、自負はあった。
それがこんなところで、こんな形で危機に直面するとは思わなかった。
日没が近づく中、なんとか一般道に辿り着く。
御殿場についた時はもう真っ暗。
んんん、人は進歩しないものである。
大事な事は、そうした状況に自分を置かない事である。
処世術そのXX 「死地には近づかない事」
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