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ちょっと、今やっている仕事のご紹介! (2022/9/24 19:45:33)
今回は、ちょっと今、私がやっている意外な仕事をご紹介いたします!
下の写真の黒いベルトなのですが…。
絶対に分からないものなので、説明します。
まずこのベルト、日本国内での洋紙の製造には、今は不可欠なものになってしまいました。
洋紙…。つまり、コピー用紙やノートに使われている紙ですね!
実は、日本で製造されている洋紙の8割くらいは、その製造時にこのベルトが役に立っているのです!
…。
ますます訳が分からなくなったことだと思います…。
順を追ってご説明しますね!
洋紙を製造するとき、ドロドロに溶けたパルプを布の上で一定の厚さに慣らして、水分を布で濾して乾燥させて作りま
す。
その水分を濾す布の製造は、この近くの茨城県の笠間市にあるI社が、日本の市場の8割を押さえているんです。
このI社で製造された、洋紙製造用の布は、ほとんどは苫小牧の製紙工場に出荷されています。
I社は、この洋紙製造に必要な布の、トップブランドなんですね!
で…。
この布、I社が独自に織機を開発し、製造しているのですが…。
この時、どうしてもI社だけでは解決できなかった問題が起こったのです。
それは…。
布を織るとき、高速で送り出される糸の振動問題…。
I社は、この糸の振動問題を解決するため、いろいろと試作をし、ある程度抑えることが出来たのですが、今度は、その試
作品の耐久性に問題が出てしまったのです!
そこで…。その耐久性の問題を解決のために、白羽の矢が立ったのがウチだったわけです!
工業的な縫製技術があり、機械、そして、物理的なものにも精通したものを持っている…。
確かにそんなところはあまりありませんよね!
私は、I社の技術部の方たちとお話を繰り返して、試作品をいくつか製造…。
で、出来上がったのが、上のベルトだったわけです!
このベルト、製造したのが10年ほど前まで遡ります。
その間、ずっと、このベルトを作っていなかったのですが…。
今回、久々に追加のベルトのご注文を受けたのです。
言い換えれば…。
私がかつて作ったこのベルトの耐久性が、10年も持つくらい十分だったわけでですね!
でも、問題なのは、10年も作っていなかったら、開発した私も、さすがにその作り方を忘れてしまいます!
当時、念のために残したサンプル品や図面もあったので、それを元に、今、思い出しながら作っていました…。
…。で、何とかなったので、今回、このブログを書いている…。と、いうわけです。
こんなこともウチがやっているなんて、結構、意外だと思いません?