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第23回 ハンググライディング世界選手権 in 北マケドニアクルシェボ
takashiの独り言
(2024/10/31 8:41:54)
第23回 ハンググライディング世界選手権 in 北マケドニアクルシェボ (2023/8/27 18:48:07)
総合成績 54位 3525点優勝したアレックスの点が7096点なので、約半分の点しか取れなかった。明らかな惨敗。
過去数回の世界選手権で近づいた世界がまた遠ざかってしまった気さえする。
批判を恐れずに告白すると大会が始まる前からうまく飛べないかもしれない不安はあった。過去に1度も飛んだことのないエリアでの大会でいきなり好成績を残せるほど世界選手権は甘くないし、大会前の自主練習フライトで時間はそこそこ飛べたもののイメージ通りのフライトとは程遠く、エリアのイメージも実力差がタイムに現れやすい感じがした。基本的にコンディションは良いのだが、時間や場所によって全然上がらなくなることもあれば、ずっと上がりっぱなしになるラインも出来る。他機の動きや、雲の観察によって、どうタスクとコンディションと自分の動きに折り合いをつけるか、それが簡単ではないように感じた。
大会期間中、8タスクが成立して、初日はコンディションが弱くなるのがやや早く、遅れたパイロットや先を急ぎ過ぎたパイロットが降りてしまい35名くらいのゴール者に止まったが、残りの7日間は多少の向かい風はものともしないのか40名から多い時は70名くらいのゴール者が出ていた。(タスクはだいたい120kmから150kmくらい、タスク4は例外的に69km)
私は8本中4本ゴール。私がそこそこ上位に食い込む為には毎日ゴールするしかないのにゴール率が50%では総合成績が沈むのは順当。ゴールできなくてもゴール直前くらいまで飛んでおけば致命的な点にはならずに済むのだが大失敗を繰り返してしまった。自虐的な反省をいくら書いても意味がないので、今回気がついたことをいくつかメモしておく。
1. スタートはとても重要だけど、スタートに失敗したからといって必要以上に悲観的になることはない。トップパイロットやトップパイロットの集団でもスタートに失敗している。コンディションによってはみんなやや低めのスタートを切らざるを得ない場合もあり、それはそれでしっかりあげ直して先に進むしかない。
また、コンディションの割にタスクが長い日は多少遅れても1回目のスタート時間でスタートしないと最終的に時間切れになる可能性が高くなる。ただショートタスクの場合は2回目を選択する利点もある。(それでも大半の選手は1回目のスタートを選択するので2回目をあえて選択するのは難しい)
2.その日の上限高度近くを飛んでいる場合を除いて、ほとんどの場合+3m/秒以上の強さのサーマルを無視してはいけない。たとえ少し戻ることになっても強いサーマルを使って高く上げた方が先の展開が楽になる。(チームメートの貴重な情報を無視して向かい風をグライドした結果、降りる寸前の高度になり、30分以上スタック、レースから脱落した最終タスク9の教訓)
3.レベルの高いコンペでは終盤まで大集団が保たれることもある。ここでの勝負はファイナルグライドの見切りと、ファイナルグライドのスピード。これだけで数分の差がつき、20から40位くらい順位が変わってしまう。実は点差は順位ほどは離れないが、きっちりゴールしつつ出来るだけ早くゴールすることも大事。
4.当たり前だけど、自分の安全は自分で守らなければならない。世界選手権に行くと、どう見ても危ないでしょ、とか、それ上がらなかったらどうすんの?みたいなところを飛んでいる人もいるけど、それに影響されて自分の限界を超えて危険を犯せば簡単に事故につながる。往々にしてしっかり安全マージンをとって心に余裕がある状態で飛び切れたタスクが良い結果になることが多い。
5.グライダーの性能は大事だし、良く飛んで良く浮く方が有利だけど、みんながみんな最高性能のグライダーに乗れるわけじゃない。
It's not the glider. It's the pilot.
当たり前のことをダラダラと書いてしまいました。もっと上手くなりたいもんです。
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第23回 ハンググライディング世界選手権 in 北マケドニアクルシェボ (2023/8/27 18:48:07)
総合成績 54位 3525点優勝したアレックスの点が7096点なので、約半分の点しか取れなかった。明らかな惨敗。
過去数回の世界選手権で近づいた世界がまた遠ざかってしまった気さえする。
批判を恐れずに告白すると大会が始まる前からうまく飛べないかもしれない不安はあった。過去に1度も飛んだことのないエリアでの大会でいきなり好成績を残せるほど世界選手権は甘くないし、大会前の自主練習フライトで時間はそこそこ飛べたもののイメージ通りのフライトとは程遠く、エリアのイメージも実力差がタイムに現れやすい感じがした。基本的にコンディションは良いのだが、時間や場所によって全然上がらなくなることもあれば、ずっと上がりっぱなしになるラインも出来る。他機の動きや、雲の観察によって、どうタスクとコンディションと自分の動きに折り合いをつけるか、それが簡単ではないように感じた。
大会期間中、8タスクが成立して、初日はコンディションが弱くなるのがやや早く、遅れたパイロットや先を急ぎ過ぎたパイロットが降りてしまい35名くらいのゴール者に止まったが、残りの7日間は多少の向かい風はものともしないのか40名から多い時は70名くらいのゴール者が出ていた。(タスクはだいたい120kmから150kmくらい、タスク4は例外的に69km)
私は8本中4本ゴール。私がそこそこ上位に食い込む為には毎日ゴールするしかないのにゴール率が50%では総合成績が沈むのは順当。ゴールできなくてもゴール直前くらいまで飛んでおけば致命的な点にはならずに済むのだが大失敗を繰り返してしまった。自虐的な反省をいくら書いても意味がないので、今回気がついたことをいくつかメモしておく。
1. スタートはとても重要だけど、スタートに失敗したからといって必要以上に悲観的になることはない。トップパイロットやトップパイロットの集団でもスタートに失敗している。コンディションによってはみんなやや低めのスタートを切らざるを得ない場合もあり、それはそれでしっかりあげ直して先に進むしかない。
また、コンディションの割にタスクが長い日は多少遅れても1回目のスタート時間でスタートしないと最終的に時間切れになる可能性が高くなる。ただショートタスクの場合は2回目を選択する利点もある。(それでも大半の選手は1回目のスタートを選択するので2回目をあえて選択するのは難しい)
2.その日の上限高度近くを飛んでいる場合を除いて、ほとんどの場合+3m/秒以上の強さのサーマルを無視してはいけない。たとえ少し戻ることになっても強いサーマルを使って高く上げた方が先の展開が楽になる。(チームメートの貴重な情報を無視して向かい風をグライドした結果、降りる寸前の高度になり、30分以上スタック、レースから脱落した最終タスク9の教訓)
3.レベルの高いコンペでは終盤まで大集団が保たれることもある。ここでの勝負はファイナルグライドの見切りと、ファイナルグライドのスピード。これだけで数分の差がつき、20から40位くらい順位が変わってしまう。実は点差は順位ほどは離れないが、きっちりゴールしつつ出来るだけ早くゴールすることも大事。
4.当たり前だけど、自分の安全は自分で守らなければならない。世界選手権に行くと、どう見ても危ないでしょ、とか、それ上がらなかったらどうすんの?みたいなところを飛んでいる人もいるけど、それに影響されて自分の限界を超えて危険を犯せば簡単に事故につながる。往々にしてしっかり安全マージンをとって心に余裕がある状態で飛び切れたタスクが良い結果になることが多い。
5.グライダーの性能は大事だし、良く飛んで良く浮く方が有利だけど、みんながみんな最高性能のグライダーに乗れるわけじゃない。
It's not the glider. It's the pilot.
当たり前のことをダラダラと書いてしまいました。もっと上手くなりたいもんです。
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