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10月27日 祝!復旧作業終了 (2015/10/27 22:26:55)
9月10日の「大雨」に依る冠水被害から・・・早いもので1カ月と17日が過ぎました。
本日、全ての作業(??飛行場として!)が終了致しました。
クラブ員を始めとする多くの皆様の努力の賜物です!
ありがとうございました!!!
冠水、復旧作業について総括をご報告致します!
9月10日、「線上降水帯」なる聞いたことも無い気象現象により異様に早いスピードの増水が大利根飛行場を襲いました。
過去の経験からすると午前五時に水が上がり始めたとしても・・・お昼過ぎには、避難作業が終了し・・・遅めの昼食が終わった頃の午後3時に飛行場が完全冠水すると言う感じでした。
つまり7時間近い避難作業時間があるのです。
今回は、午前3時半に東側が冠水開始・・・午前5時には西側から冠水開始・・・ここで全ての歯車が狂います。避難用の作業車などが次々に故障(水により)。すべてを人力でこなさなければなりませんでした。一人で出来る事が3人必要になり、その間に増水はドンドン続きます。
水の流れが異様に早く、ひざ下の水位でも足を取られます。
そして、苦渋の選択を余儀なくされます。
翌日、飛行場は川に化しました(水の下ではありません。)
苦渋の選択とは、機体を残してしまうという事でした。
総勢10機が冠水しました。
ただ、被害の状況を眺めるしかありませんでした。
9月13日、クラブ員が集まり、最低限の復旧作業が始まりました。
途中の道のりは、人力に依る「カヌー」です。
しばらくは、それが繰り返され・・・
先ずは、道を確保しなければなりません。
9月18日、いよいよ道がつながりました。「道」を付けるだけですので復旧とは言い難い状況でした。
そして!
本格的な復旧作業が・・・と言いたいところですが、なかなか手ごわい「ヘドロ」でした。
水分を含み、ほとんどクリームのような状況。
すくいたくても、すくえないような「ヘドロ」を掻いていきます。
凸に見えますが、凹み型です。真ん中に道を付ける事によって流れ出る「ヘドロ」を止めながら掻いていきます。(厚みが物凄い:9月29日)
乾いた「ヘドロ」を滑走路、駐機場などに集めて来るべき搬出の「時」を伺います。
ここまで来て「方針転換」本来ならば、押して集める「土砂」ですが、乾燥が遅くて話になりません。二台目のユンボ(バックホー)成型バケット付0.7(一掻きで0.7㎥)が投入されて鋤取り作業に依って土砂を集めます・・・ヘドロから土砂へ格上げ!固まってきて「土砂」と呼べるようになりました。
鋤取りとは、バケットの先端で「地山」の位置を傷めないように手前に鋤取る作業です。
押すよりもはるかに難しく、時間も掛かりますが、一日当たりの作業量としてはこれが結果的に一番早かった!
土砂の山が随所に出来て行きます。
そして・・・・
この頃になって、場内の細かい部分にも復旧の手が伸びます!
10月7日から「土砂の搬出」が始まります。
私が復旧作業を指揮するようになって15年・・・初めてです。
川の土砂が欲しい・・・と言う事で近隣の農家さんに土砂を運び出しました。
そして、滑走路の土が無くなり・・・・恒例の水洗い作業が行われました。
10月10日クラブ員、飛行場利用者により水洗いが開始されました。
水洗いには、3日を要しました。
そして、先週は、搬出作業と共に飛行場の更に細部の仕上げ作業が行われます。
滑走路北側ののり面の整備
仕上げのローラー(大曽根搭乗員)
クラブ員総出の柵の敷設作業(10月25日)
粗仕上げだった部分の整地(10月26-27日)
そして、本日10月27日 大利根飛行場復旧作業隊に武装解除が告げられ、復旧作業部隊は解散、復旧作業が終了致しました。
正直、こんなに長い間「復旧作業」が続くと思いませんでした。
完全とは言えませんが、今までの反省も含めて復旧に依る「山も作らないように仕上げました」しかし、予算もオーバーしたと思われ・・・駐機する機体の数も減り・・・様々な意味でこれからも「痛手を背負う形」となると思い・・・いや「背負う」でしょう。
しかし、時に「リセットボタン」が押されてしまいますが、明らかに前に進んでいます。
モーターグライダーは、無傷でしたし、一日当たりの作業量は少なくとも確実に前に進むために「日々、前に進み続ける」と言う精神力も養いました。
今後は、「発展しかない!」という思いは、何物にも替え難い「財産」です。
飛行場を利用される多くの皆様、そしてクラブ員の皆様。お見舞いや激励、そしてファシリティーへの寄付や貴重な時間を割いての様々な作業。誠に感謝に堪えません。
重ねて御礼を申し上げる次第です。
特に、クラブハウスなどのファシリティー部分の復旧には聊かお時間を頂かなくてはなりません。
今後とも皆様のご協力と供に前進していく事をお誓い申し上げると共に飛行場の復旧作業が終了したことをご報告申し上げます。
また、今回の水害は、飛行場のみならず、県内、特に常総市の皆様にはお見舞いを申し上げる次第です。
また、この度の茨城県内の水害復旧作業もありながら飛行場の復旧作業にご協力頂いた「大越リース工業㈱」「福智建設工業㈱」の皆様には、特に感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
(日本モーターグライダークラブ:中澤愛一郎 文責:山本俊平(飛行場))