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link 飛行中年 飛行中年 (2024/5/20 21:18:27)

feed 熊と共存したければ、まずは、里山の保全が必要ですよ! (2023/11/6 19:00:05)

ここ最近、熊による被害のニュースが後を絶ちません。

里に出てきてしまった熊を駆除したら、「熊がかわいそう」だとか…。

OSO18を駆除したら、駆除した猟師さんが責められたりだとか…。

これ、全く熊の性質を理解していません!

もちろん熊も被害者なのですが…。

この問題は、私たちが自然との付き合い方を忘れたことに原因があるんです…。

 

熊を理解していない方は、「麻酔銃で眠らせて、山に返してあげれば」。などと言いますが…。

あんな大きな動物が、直ぐに麻酔で眠るはずがありません。

しかも、至近距離から撃つ必要があります。

麻酔が効くまでの間、あなたは熊と闘い続けられる自信はありますか?

詳しくはこのサイトを読んでいただければわかります。→ 麻酔銃の現実

 

つまり…。

里に出てくる習慣を持ってしまった熊は、もう、ライフルで一撃で殺すしかないんです!

 

皆さんは、日本最大の獣害と言われる三毛別熊事件をご存じでしょうか?

北海道の西側、苫前の近くに三毛別というところがあります。

この場所で、大正時代に次々と人が熊に食い殺された事件がありました。

この事件、始まりは農家の軒先に、穀物を干しておいたことが原因と言われています。

この穀物を熊が食べてしまったのです。

そしてこの熊は、「農家に行けば、食べ物がある」と学習してしまったんです。

それ以後、頻繁に熊は農家に現れるようになると、今度は人間を襲ったのです。

ここで、今度は熊が「人間は食べられる」と学習してしまったんです。

これ以後、次々とこの熊は、人を襲うようになりました。

詳しくは コチラ

 

それでは、どのように熊と付き合えば共存できるのか…。

それは、昔の姿の里山を、再び復活させること!

そういわれています。

本来、熊は人を怖がって、里には現れない動物です。

しかし…。

山の中で、食料が無くなると、止む無く里に降りてきてしまうんです。

そこで、里には食料があることを学習してしまうと…。

もうその熊は、里に頻繁に現れるようになってしまうんです…。

こうなってしまうと、もうその熊は、ライフルで一撃で殺すしかないんです。

 

このように熊が、里に現れることを防ぐ有効手段として…。

山と里との間に本来存在していた「里山」を、再び復活させる!

これが一番有効な手段だと言われています。

里山とは、人間が暮らしていくうえで必要な、薪や肥料にする落ち葉などを得る目的で、人が作った森です。

この人が作った森、適度に木を切って、土に光が当たるようにすれば、山菜も得られます。

薪にする木は、ナラ、クヌギ、コナラなど、実のなる木のため、この実を食料とする動物が繁栄するのです。

まずは、ネズミなどの小動物が増え、それを餌とする、猛禽類、狸、キツネなども繁殖します。

この木の実は、もちろん熊も食料としているのですが…。

里山に木の実などの食料があれば、熊はそれ以上里へは近づくことがないんです…。

つまり…。

里山が、熊の里への進出を防いでくれる「砦」になるわけですね!

 

しかしながら…。

現在、ほとんどの里山が放置され、実のなる木がどんどん失われてしまっているんです!

これでは熊も、おなかをすかせてしまい、仕方なく里まで降りてしまいますよね!

 

これについて、アルピニストで有名な野口健さんも言われていますが、私もこの方と、ほぼ同意見です。

コチラ

 

熊を救いたければ、まずはチェンソーの使い方と、里山保全を勉強すべきだと思います。

そして、昔のような、動物と人間が共存できる里山のある環境を、復活させるべきです。

 

さて、これから冬が訪れますが…。

皆さんは、冬になれば熊が冬眠するため、熊による被害が収まると思いますか?

これ、私は思うのですが…。

そんなには甘くないと思います。

熊の冬眠には、十分な栄養が必要です。

では、栄養が取れなかった熊はどうなるのか…。

冬になっても、餌を求めて徘徊してしまうんです。

むしろ、この時の方が、熊が飢えていて危険であるといわれています。

空腹に耐えかねた熊が、次にどのような行動をとるか…。

おそらく、今よりも恐ろしいことが起こるんじゃないか…。

そんな予感がしています。


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