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苦しまぎれ旋回理論 その12
飛行中年
(2024/12/25 18:57:24)
苦しまぎれ旋回理論 その12 (2015/11/16 22:49:50)
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苦しまぎれ旋回理論 その12 (2015/11/16 22:49:50)
随分ブログをほったらかしにしてしまい申し訳ございません!
多忙のため手をつけることが出来ませんでした…。
お仕事がいっぱいあることに感謝しなければいけませんね!
さて、前回での予告通り今回では「ハンググライダーの浮きの違いは何故おこるのか?」について考えてみたいと思います。
例によって、この疑問についても私は例の「ビロー失速説」を使って説明する一つの仮説を持っています…。
まあ、どのくらいあてに出来るかは自分でも疑問ですが、飽くまで一つの「仮説」としてちょっとお付き合いください。
ハンググライダーは同じサーマルの中にいながら、明らかに機体によって上昇率の性能の違いを感じることがあります。
それは単純に翼面荷重の違いによるものだけではなく、明らかにグライダーの特性として感じ取ることが出来ます。
一般的には、このサーマル内での上昇率の違いを「浮き」という言葉で表していますが、同じような翼面積、同じような形
のハンググライダーなのにどうしてこの「浮き」の違いが出てしまうのか…。
これが今までどうにもよく分からなかったのです…。が、これをビロー失速説を使って説明出来るのではないか?わたしはそう考えました。
まず、浮きの悪いグライダーはどんなグライダーか考えてみると、実は私の経験の範囲ではすべてのグライダーにおいて「食い込みが
大きい」という特性を持っていました。
「食い込み」とは旋回中のバンク角の食い込みのことであり、グライダーによって旋回中にバンク角がどんどん深くなろうとする特性をもった
ものが存在します。
これはパイロットにとっては実に嫌な特性で、センタリング中常にハイサイド…、つまり外側に体重移動し続けていないと沈下速度を押さえた
効率の良いセンタリングが実現できず、体力を無駄に消耗してしまうもので、一般的には上級機なるほどこの特性は強く出がちになってしまい
ます。
で、反対に「食い込み」が少ないグライダーはどのような機体かというと、初級機や出来の良い上級機などがありますが、このようなグライ
ダーはだいたいにおいて「浮き」の性能も良いと思うのです…。
そこでこれらの関連について考えている内に、私の頭の中である仮説が浮かんできました。
それは、食い込みの大きいグライダーにおいて、そのセンタリングの際には、ハイサイドの姿勢を保つことは、同時に外側の翼に失速
状態を作っているのではないか?そう思えてきたのです。
つまりはこういうことなんです。
ビロー失速説による旋回においては、体重移動した方の翼の根本付近が失速することにより、抵抗が増えてヨーの力が発生しそちらに旋回する
という説明をしました。
食い込みの大きいグライダーの旋回動作では、バンクがどんどん大きくなってしまうため、逆側にあて舵を打つ必要があり、ハイサイドつまり
旋回方向の逆側に体重を乗せるわけです。
そして、この時にあて舵を打った方、つまり、旋回外側の翼の根本にも失速が起こり、外側の翼の抵抗が増えて、結果ハンググライ
ダーはバランスが取れてキレイな旋回が出来るのではないか?という説なんです。
つまり、バンクが食い込む特性を持つグライダーは、ハイサイドによるあて舵を打つ動作により、そうでないグライダーに比べ余計に
翼に失速する領域を作り出してしまい、結果その分揚力の損失を生むため「浮き」が悪くなっているのではないか…。
私にはそう思えてきたのです。
もちろんグライダー個々により「浮き」の性能が違ってくる理由として、他にも旋回中のロールとヨーのバランスなどが崩れて横滑りに入る
コーディネートがとれてない旋回によるものなども考えられますが、私はその要因だけではなく、上記の要因もあるのではないか?と、考え
ているのです。
(ちなみに、バンクの食い込みそのものも、実は「ビロー失速」によるものではないか?という疑いも持っています。つまり、食い込みの発生
するグライダーは内側の翼も失速しているため、バンクがどんどん食い込んでいくのではないか?というも
のです)
10年前にある雑誌社の協力を得て、飛行中のハンググライダーの翼の空気の流れを撮影したことがありましたが、この時はそこまで考えていな
かったため、上記のような連続した旋回での空気の流れまでは見ていませんでした。
何とか再びチェックしてみたいものです…。
多忙のため手をつけることが出来ませんでした…。
お仕事がいっぱいあることに感謝しなければいけませんね!
さて、前回での予告通り今回では「ハンググライダーの浮きの違いは何故おこるのか?」について考えてみたいと思います。
例によって、この疑問についても私は例の「ビロー失速説」を使って説明する一つの仮説を持っています…。
まあ、どのくらいあてに出来るかは自分でも疑問ですが、飽くまで一つの「仮説」としてちょっとお付き合いください。
ハンググライダーは同じサーマルの中にいながら、明らかに機体によって上昇率の性能の違いを感じることがあります。
それは単純に翼面荷重の違いによるものだけではなく、明らかにグライダーの特性として感じ取ることが出来ます。
一般的には、このサーマル内での上昇率の違いを「浮き」という言葉で表していますが、同じような翼面積、同じような形
のハンググライダーなのにどうしてこの「浮き」の違いが出てしまうのか…。
これが今までどうにもよく分からなかったのです…。が、これをビロー失速説を使って説明出来るのではないか?わたしはそう考えました。
まず、浮きの悪いグライダーはどんなグライダーか考えてみると、実は私の経験の範囲ではすべてのグライダーにおいて「食い込みが
大きい」という特性を持っていました。
「食い込み」とは旋回中のバンク角の食い込みのことであり、グライダーによって旋回中にバンク角がどんどん深くなろうとする特性をもった
ものが存在します。
これはパイロットにとっては実に嫌な特性で、センタリング中常にハイサイド…、つまり外側に体重移動し続けていないと沈下速度を押さえた
効率の良いセンタリングが実現できず、体力を無駄に消耗してしまうもので、一般的には上級機なるほどこの特性は強く出がちになってしまい
ます。
で、反対に「食い込み」が少ないグライダーはどのような機体かというと、初級機や出来の良い上級機などがありますが、このようなグライ
ダーはだいたいにおいて「浮き」の性能も良いと思うのです…。
そこでこれらの関連について考えている内に、私の頭の中である仮説が浮かんできました。
それは、食い込みの大きいグライダーにおいて、そのセンタリングの際には、ハイサイドの姿勢を保つことは、同時に外側の翼に失速
状態を作っているのではないか?そう思えてきたのです。
つまりはこういうことなんです。
ビロー失速説による旋回においては、体重移動した方の翼の根本付近が失速することにより、抵抗が増えてヨーの力が発生しそちらに旋回する
という説明をしました。
食い込みの大きいグライダーの旋回動作では、バンクがどんどん大きくなってしまうため、逆側にあて舵を打つ必要があり、ハイサイドつまり
旋回方向の逆側に体重を乗せるわけです。
そして、この時にあて舵を打った方、つまり、旋回外側の翼の根本にも失速が起こり、外側の翼の抵抗が増えて、結果ハンググライ
ダーはバランスが取れてキレイな旋回が出来るのではないか?という説なんです。
つまり、バンクが食い込む特性を持つグライダーは、ハイサイドによるあて舵を打つ動作により、そうでないグライダーに比べ余計に
翼に失速する領域を作り出してしまい、結果その分揚力の損失を生むため「浮き」が悪くなっているのではないか…。
私にはそう思えてきたのです。
もちろんグライダー個々により「浮き」の性能が違ってくる理由として、他にも旋回中のロールとヨーのバランスなどが崩れて横滑りに入る
コーディネートがとれてない旋回によるものなども考えられますが、私はその要因だけではなく、上記の要因もあるのではないか?と、考え
ているのです。
(ちなみに、バンクの食い込みそのものも、実は「ビロー失速」によるものではないか?という疑いも持っています。つまり、食い込みの発生
するグライダーは内側の翼も失速しているため、バンクがどんどん食い込んでいくのではないか?というも
のです)
10年前にある雑誌社の協力を得て、飛行中のハンググライダーの翼の空気の流れを撮影したことがありましたが、この時はそこまで考えていな
かったため、上記のような連続した旋回での空気の流れまでは見ていませんでした。
何とか再びチェックしてみたいものです…。
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