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2015年最終戦 朝霧レース初日 (2015/12/21 9:53:12)
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2015年の最後の試合。
ここですっきり勝って年を締めたいところ。
年間ランキングの優勝もかかった今回の大会。
私の愛機ENZO2は日本選手権の時に、
それが私の手元に先週帰ってきて、
大会前日、
土曜日のコンディション、大会の内容で話をする。
土曜日は素晴らしく良い気象予報(
ただ、コンディションが一番いいときに試合を始めるには早くに全員が離陸して、11時前後には
なんとかレースを始めないと距離を飛べない。
そんな予報と予想。
レース内容は、2015年を締めくくる大勢のゴールとスピードを競う内容のタスクを設定。
大会当日。
朝早く到着して準備もばっちり。今回撮影も入ることになっていたのでその打ち合わせと準備と受付と・・・・。
そしてなるべく早くT.O.(離陸場)に上がってグライダーの最終チェック。
早く飛びたい気持ちがわきあがってくる。
我々の決めてきたタスクはエリアの人の事情をあまり反映されていなかったので、そこを指摘され、
修正修正。56km程のタスクが決まり、さぁ、後は離陸するだけ!!
とT.O.へ勇んで入っていくと、全く予想しなかった後ろからの強い風。
今考えても何故あんな風が入ってきたのかイマイチ分からない・・・・・。
とにかくこの風で離陸することもできず。
時間は過ぎていく。
タスクコミッティー(競技内容を決める人)は慎重にならざるを得なく、タスクを一部変更、
時間の繰り下げを決定し、 最終的に47kmのタスクが決まった。
風は徐々に正面から入りだし、そうなれば離陸ができる。
私も3,4番手で空へと飛びだす。
先ほどまで入っていた追い風(北風)はまだ尾根のすぐ先まで来ているらしく、なかなか風が乱れている。
ポイントポイントで、スコンという上昇に乗って、一気に高い高度へ!!!というグライダーの上昇に入るのが
遅れてうようよと・・・・・。
なんとかその後のタイミングで1700mを越えていく。(ちなみに離陸する場所は海抜1000m、着陸するL.D.は
海抜約700m)。
通常温度は1m上昇ごとに約0.65度の低下。乾燥しているこの日は1度近く下がっていたはず。
しかし、ミレー様から提供していただいたインナーとアウターは雪山登山で使うことを想定しているだけあって
全く寒さを感じない。そして動きやすい!!
離陸後の低い高度は上昇がもたついて、空域も風が乱れていたようだったが、
山の稜線まで上昇すると、安定した上昇を軽々捕まえることができる。
高度は2000mを越えていく。
レーススタート時間。
数十機が稜線から一気に稜線上南へ向けてスタート。
私はGPSのトラブルで少しだけ遅れてのスタート。
その為、スタート後は他の選手の動きを見ながらレースを開始。
多くの人が尾根より西を飛ぼうとするが、東側の方が高度が落ちない。
コースを思いっきり東へずらしてスピードUP。
最初のレグで先頭近くまで行っておこうときめ、アクセルを踏んでいく。
上昇音が鳴りやまないコースに入り、
天子と呼ばれる南側で一番高い山を越え更に甲高い上昇音。
アクセルを少しだけゆるめて高度を稼いで、また踏み直す。
最初のターンポイントをとるときにはなんとかトップの3機に入り、折り返す。
さて、この日のコンディションはびっくりするくらい良くなっている。
そうなれば、サーマル(上昇気流)で旋回して行く時間を減らして、
上昇帯のコースをどれだけ進んでいけるか。
尾根の稜線を今度は北へと進む先頭三機は私と、高杉、岩崎。
そして東側へコースをシフトした廣川の4名が先頭。
廣川のコースがあたり、高度が我々より100m程高い。
それを視界の端でとらえながらも山のぎりぎりを3機でひたすら進む。
高度にさがついたら、とにかくいいコース取りをしてそれでもスピードを緩めないようにしていくしかない。
レースで、特に朝霧高原ではアクセルの使い方も通常のフライトとは違い、
グライダーのピッチ動作はライザーとアクセルワークでやっていくことで、
グライダーを安定させ、スピードを出していく。
だから意外と忙しい。ずっと軽いスクワットしてる感じ。
他の2機から少しずつ私は東斜面から離れるコース取りをしていくことで、少し
高度に余裕を持たせていく。
高度があれば更にスピードが上げられる。
この日はうまい具合にコース取りが決まる。
同じ高度にいた3機のなかから先行することに成功。
だが、相変わらず廣川選手は高い位置。
高度差はあるものの、無視できるくらい。
それよりもコース取りに集中して行く。
タスク中盤。一度大きく山から離れ、沖にあるターンポイント。
ここまでレースがはじまってから一度も旋回せずに推移。
長いグライド。
ここでは廣川選手との高度差は少し開く。
ターンポイントを取って山へと折り返す。
ここで廣川選手は高度を武器にそのまま稜線ぎりぎりまで突っ込み
稜線を這うように進む。
私はその高度差が埋められず、ただ、手前にあったサーマルを捕まえる。
ここでこのレース最初で最後のサーマル旋回。
稜線を越える高度に出るがあえて稜線に戻らず、山より東にコースをとる。
これまで飛んでいて、今日はずっとこの位置にラインができていることに気が付いていた。
稜線を行く廣川選手に対し、私は東側を飛ぶことで、高度で逆転。
そして後半。レース運びが前半と逆転し、私は高度に余裕を持つことに成功。
しかし、ここで無理して突っ込まないよう後方を気にしつつスピードを少し緩める。
廣川選手は高度が低い。
最後のターンポイントをとるのはきついだろう。
広報は少し離れている。
よし、最後のコース取りをきっちりやれば追いつかれない。
ここでグライダーコントロールを失うようなことはしない。
最後のターンポイントを余裕を持って取り、後はアクセルは半分でゴールへ向かう。
本当にスピードレース。
集中してコース取りを考えていくレース。
ぎりぎりの判断を必要とするこういうレースも自分には好きなレース。
確実な1位をとって最終日へ。