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link 呉本圭樹blog 呉本圭樹blog (2025/1/10 10:39:10)

feed タスク2 荒れているのに上がらない そして選択を間違える (2016/1/18 13:27:19)
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バジュデの天気予報は概ねあたっているようです。
朝からすっきりとした青空。


朝はダウンが必要なくらい冷えていますが。
勿論雪の降った日本に比べれば日中はTシャツでも良いくらい暑くもなります。
とにかく寒暖差が激しいメキシコです。

集合は毎日8時半
送迎車にパイロットとグライダーを満載でT.O.へ上がります。



天気予報では、高気圧どっぷり、サーマルトップは3200mまで上昇。
悪い予報ではなかったこの日。
タスクは86km



いつものようにシミュレーション。スタートは谷渡りした先から、その後山に取り付いて
遠回りをしてでも高度を稼いで後半戦に備える。
そういうシミュレーションをしっかり頭ではしていたのです。

しかし、この日はとにかくサーマルがしぶかった。(上昇が弱いことを渋いといっている。)
離陸をしてしばらくサーマルで旋回しても旋回しても旋回しても離陸したとこと同じレベル。
サーマルの少しでも強いところを探っては移動して旋回するも、とにかく上昇が弱い。

スタート時間は待ってはくれないので、そんな空域に選手達がどんどん空中に出てくる。
仕方なく移動しながらサーマルがブレイクするところを探ります。

しかしブレイクするどころか、サーマルは荒れ、コアの部分がむき出しのサーマル。
コアもそう強いわけでなく、回りはシンク帯で中心にコアのサーマルが突然ある状態なので、
とにかくグライダーが暴れる。
そんな中を130機のグライダーがそのサーマルを必死でつかむ。
上昇はしたい。でも周りのグライダーが本当に近い。

何とか少し上昇して、そのまま谷を渡る。
その先でも上昇自体は変わらない。

風が思ったよりも吹いているせいでサーマルは荒れて更に流される。
とにかく精神的に疲れるサーマル。

スタートも高度が取れないままに山を離れる。
集団でいるから何とかサーマルを見つけれられるが、
集団でいるために本当に必死で周りを見ていないといけない。

グライドをしていても、突然前のグライダーが一気に上昇してきたり、
上のグライダーがシンクで下りてきたり、
また、突然前のグライダーが潰れたり。
その中で何とか有利なコースをとっていく。

しかし、迷いも出る。
ポイントポイントで、先に進むか、戻るか。


それを繰り返しすぎて今日は中盤で大きな選択ミスを犯した。
トップ集団でいたのだが、その集団が低いままの高度で風下に流れていった。
ここで少し待てばもう少し強い上昇があると踏んだ私と数機。

そしてそれは来たのだが、先に進んだ集団は、集団の強みを生かして何とか生き残って先に進んでいた。
そうして大きく遅れをとった私。
その後一人で取り残されることになり、一時は高度を取り戻したものの、
後半につなげることができず、ゴールできずにランディングしてしまった。

こういう失敗した時の気持ちは「悔しい」という言葉で表すには足りないが、地面に足を付けてしまった以上、
もうどうすることもできない。
自分に腹を立てることしかできない。

ランディングすると、地元の子供や、大人達が寄ってきて興味を持ってくれる。
歓迎してくれるのだが、気持ちは落ち込んでいるので、なかなか上手く対応できない。


それでも何とか笑顔を作ってなんとかコミュニケーションをとる。
非常に複雑な心境。

今日は先を行った集団がゴールまでたどり着き、69人ものゴール者を出した。
全く情けない。

あと6タスク。
自分のフライトスタイルを貫くのでなく、上手にレースの結果を出していく飛びをしていかないといけない。





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