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第13回JPAパラグライダーカップ in 富士山 (2016/1/18 19:23:56)
JPAナショナルリーグ第1戦となる「PG Cup in 富士山」が朝霧高原で開催されました。今回は2016年PNLグランプリ対象大会でもあります。
今年も、「西富士友の会」のご協力を得てハンググライダーテイクオフを使用させていただきました。通常のPGテイクオフエリアがある前山よりも、200mほど高い位置にあるため、離陸後すぐにサーマルに入ることができ、安全に選手を上空に連れて行ってくれます。本当に助かります。ありがとうございました。
初日は朝霧のベストコンディションとなりました。上空の北西風も弱く、サーマルトップは2300m。タスクコミッティはPNLに花鳥山脈を南北最大限に使った56㎞のタスクを。N2LはPNLタスクをもう少し小さくしたサイズ。両リーグともに富士山山頂から大きなシリンダーが設定。起点となる尾根、そしてどの尾根にもどるのかが選手の選択ポイントになります。
テイクオフは間欠的なサーマルブローで、難しかったようですが、11時のスタートにはほとんどの選手が一斉にスタートを切ります。PNLは宮田選手、高杉選手、藤川選手がトップグループを牽引します。そして、最初のポイント毛無山からの富士山13㎞シリンダーで明暗が分かれます。
真っ直ぐ富士山に向かった宮田選手は、井之頭前山TOへ。セカンドグループは陣馬尾根に戻りました。発達した積雲により、エリアは大きくオーバーキャスト。コンディションは渋くなりスタック。いち早く抜け出したのは、前山組。花鳥山脈の主稜線に上がってしまうと、朝霧ハイウェイに乗って一気に南下。宮田選手、只野正一郎選手が抜け出し一騎打ちとなりました。
そして、2回目の毛無山で先行していた宮田選手は富士山14㎞を取った後、手堅く毛無山に戻るルートを選択。追い上げる只野正一郎選手は、ダイレクトに養毛東尾根に低く入り込みます。そして、見事リフト帯へ滑り込み、トップに躍り出ます。そのまま、ファイナルグライドまで逃げ切り、2位宮田選手に1分の差をつけ独走のトップゴールを決めました。
N2Lも抜群のコンディションの中、朝霧を知り尽くした天野選手、飯塚選手に宇都宮の田村選手の熾烈なトップ争いが繰り広げられました。陣馬尾根でのスタックを掻いくぐった天野選手が2位に7分もの差をつけトップ。さすがです。
朝霧らしいハードなコンディションでしたが、PNL38名。N2L15名がタスクをコンプリート!3時間以上ものフライトで見事ゴールを達成した選手も多く、ハードだったタスクを称え合い、ゴールはたくさんの選手の笑顔で溢れていました。タスク1の詳しい結果はこちらから、 PNL 、 N2L.
夜は、まかいの牧場でのウェルカムパーティが盛大に開催されました。たっぷり飛べた後のパーティは盛り上がります。テイクオフでの珍プレイ映像も盛り上がりました。皆さんテイクオフをもっと練習しましょうね。
パーティでは鈴村さんの2015年PNL総括発表。何とか王表彰も行われ盛り上げていただきました。鈴村さんいつもありがとうございます。
今回、スポンサー参加いただいた「テクニカジャパン」の土屋様、「パタゴニア」八木様、「ニューハレックス」芥田様、そしてGinglidersのMrGinからもユニークなプレゼンテーションをしていただきパーティに花を添えていただきました。
2日目は曇りベースですが、気温減率が良く曇っていてもタスクができそうです。早い時間、テイクオフは小雪がちらつく寒ーい状況でしたが、タスクコミッティはPNL28㎞。N2L25㎞のミニマムタスクを設定して、南から接近する晴れ間を待ちます。ブリーフィングにおいて岡田競技委員長からの「周辺は晴れ間もあり、好転するチャンスはある!」力強いお言葉!集中力が切れないように選手はウェイティング・・・。
そして、テイクオフに南風が入り始め、狙い通りコンディションは劇的に好転!慌ただしくウインドオープンとなりました。両リーグともにエラップタイムレース。スタートラインはテイクオフ目前。早めにテイクオフできた選手は11:20のデパーチャーオープンまで、東と西風のコンバージェンスラインで主稜線上に形成されたで「西富士グローリー」の雲の上で待機します。
午後から弱まる日照予報に、とにかく時間との勝負!11:20からのデパーチャーオープンで、間に合ったグループから、きっちりスタート!前半は未だ雲量が多く、先頭グループもスピードよりも高度維持で駒を進める、ゆっくりな展開となります。
ファーストグループの思惑に反し、上空の高層雲の張り出しは予想より遅れたことにより、コンディションは尻上がりに良くなっていきます。こうなると主稜線には1700mの朝霧ハイウェイが!スピードはどんどん速くなっていきます。
PNLトップグループは前半、宮田選手、藤川選手の一騎打ち。その後、ショートカットに成功し沖から現れた扇澤選手を交え三つ巴のバトルとなります。そして、勝負は、天子からのファイナル勝負までもつれました。常に高いポジションを維持していた宮田選手は、最終パイロン長者トップ手前からスパート!やや低く扇澤選手が・・・。YMCAまでのフルスピードガチンコ勝負となりましたが、4秒差で扇澤選手がファーストゴール!2番手宮田選手。3番手藤川選手と続きます。その後も続々と選手はYMCAゴールなだれ込んできます。
そんなPNL選手に交じり、N2Lぶっちぎりタイムでゴールに飛び込んできたのは九州の富重選手。最初にスタートし、最速タイムで、最初にゴール!3冠王達成で、1000点が難しいと言われるエラップスタイムレースで満点を叩き出しました!続いて天野選手。平松選手。
心配されていた日照は14時近くまで続き、コンディションは予想に反し好転!アッというまに終わってしまったタスクですが、おかげで今日もPNL,N2L多くの選手がタスクをコンプリート!変化のある
大逆転な展開に、ショートタスクでしたが盛り上がったタスクとなったのです。何とPNL44名、N2L12名もの選手がタスクをコンプリート!
タスク2の詳しい結果はこちらから。 PNL . N2L
2日間のレース展開は Livetrack24のイベントページからリプレイ
できます。
自分のフライトログだけでなく、他の選手がどのようなコースを選択したのか良くわかります。解析することで、次回に生かしてみてください。
PNLは2日間安定した成績で宮田選手が総合優勝!昨年の四国三郎に引き続き、PNLグランプリ連覇となりました。2位は2日目ぶっちぎりトップの扇澤選手。3位は地元藤川選手。女子優勝は小森さちよ選手。小森選手は2013年女子チャンピオンですが、再び返り咲きました! PNL総合成績はこちらから
N2L優勝はぶっちぎりで天野選手。2位は浜名湖のホープ飯塚。そして、3位は宇都宮の田村選手。今年はこの3名での熱い戦いとなりそうです。女子優勝はバーズ河野選手! N2L総合成績はこちらから
2日間、朝霧らしい素晴らしいコンディションが続き2本成立する結果となりました。PNLグランプリチャンピオンを決定するにふさわしい大会だったと思われます。今シーズンも始まったばかり、この調子で全大会が成立することを願いたいですね。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。また来年もよろしくお願いします。ありがとうございました。