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link 呉本圭樹blog 呉本圭樹blog (2025/1/10 10:39:10)

feed 太陽がなくてもなんのその (2016/1/20 14:28:17)
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疲れるタスクでした。
その割りに距離を飛んでいない。
いや、時間をかけても距離が飛べなかったので疲れました。

この日の天気予報は、ここに来て一番のコンディション。
バジュデらしいコンディションになる予報だ。ということで、
組まれたタスクは100km越え。


タスクの中には、バジュデから見える火山も含まれています。
いや、火山までは行かないんですけどね。


確かに天気はよさそうに見える。
ただ、雲が朝から発達が早すぎるようにも思えますが・・・・。


高層雲も張ってきている。
明日の天気は曇り予報だということで、大気は少し不安定だということです。
長時間のフライトが予想されるので、トイレにはしっかり行って、体を冷やさない装備をしっかりしていきます。


空中待機は1時間半。
今日は、スタートが近い場所なので、集団で動ける位置取りを考えながら離陸したわけですが。
上がる上がる。
上昇はしっかりしていて、いつもよりも乱れていない。
知らないうちに高度は3600mを越えています。

上には積雲。
Gスポットと呼ばれているテーブルマウンテンの上には上昇雲が出来上がっていきます。
雲の中に入らないように、雲の高さに到達すると、雲のワキにでて更に雲をなぞるように飛んで更に
高度を稼ぎますが、とにかく手が冷たい。
体はしっかり冬装備で飛んでいますが、手はここまで冷える装備にしていなかった。

そして、全体に雲がかかってきます。
スタート直前には、すでに太陽は見えなくなっています。

このコンディションで100km??

わずかな不安が出てきます。
このホットスポットは熱がたまりやすいので、太陽がなくても上昇気流が大抵できていますが、
そこを離れるとサーマルが出るかどうかも予想が立ちません。


スタートをして、滑空開始。
選手は皆同じことを考えているのでしょう、スピードは非常にスローペース、
滑空に気を使い、少しでも高度を減らさないように火山に向けて滑空していきます。

ただ、この火山のターンポイント、行けば行くほど標高が高くなる。
ターンポイントの位置はなんと3600m。

しかも太陽はない。

こんなコンディションでも、PWCパイロットが集まると行けてしまうのです。
弱いサーマルでもとにかく旋回する。
上昇がなくなれば滑空を開始、列が広がってそれぞれにサーマルを探し、そしてまた弱いサーマルに集まる。

また、この日も先行するかどうかの分岐点があり、まんまと後追いになる集団を選んでしまったのですが、
その中では先行、苦しいながらも有利な位置でこまを進めていきました。


火山ターンポイントを取った頃にはもうすでに暗いというくらいの曇り空。
あと60kmあまりを飛べるのか?
苦しく、ゆっくりなレース展開で進んでいきます。



その先のターンポイントに向かうには山から離れていく必要がある。
そんな場面。
そこでサーマルを拾って高度を上げて滑空を開始すると、今まで弱くもなんとかあったサーマルの気配が
全くなくなります。

みな、ひたすら滑空比をよくするため、体を縮めて、空気抵抗を減らす格好でとにかく進むだけ。
バリオメーターはピクリとも音が鳴りません。

いよいよ高度がなくなってきたところで、弱いサーマル。
はずせばランディング。
実際に、ランディングしてしまうグライダーもちらほら。

それでも粘る。
そして粘る。

もういやだというくらい旋回しました。


やっとの思いでターンポイントを取り、次のターンポイントへ。
しかし、数キロ進んだところでサーマルは本日分は売り切れ。

後は持っている高度で距離を進んで終了。

果てさてまったく何が最高のコンディションだ!


タスク4のダイジェスト


74kmのフライトで終了。
順位は23番手くらいか?

明日の天候回復を願います。

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