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link 呉本圭樹blog 呉本圭樹blog (2025/1/10 10:39:10)

feed そして最終日 (2016/1/25 23:58:00)
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スーパーファイナルの最終日。
始まる時は長く感じても終わりになると短い気分になるのはいつも同じです。

最終日、T.O.へ上がると何故かメキシカンハットを被ったおじさん達がなにやら厳しい表情でたむろっています。
疑問に思いつつもその先のテイクオフの準備エリアに入ろうとすると、他のパイロットたちから、今なんだか土地のことで揉めてるから入れないという。


?今更??
ワールドカップの最終戦ということで選ばれたこの土地、当然主催者は話もしているし、お金を払ってもいるらしいのですが、どうやらバジュデから離れたこの土地の人達は、選手達がバジュデでばかりお金を使って自分達にはそれがないということらしい。

うーん、不満に思うのは分からなくないようなないような。でも選手はバジュデにしか泊まれないし、そもそも他にどこにお金を落とすの??

さて、膠着状態もあとからあとから来る選手と、見学の地元民がくると、なんだかなし崩し的な感じで選手たちが入っていくことになりました。
なんだったんだ一体。


さて、それはそうと、選手達は最終日ということもあってか、なんだか空気がいつもと違う雰囲気です。
どう、といわれると表現しずらいのですが、浮わついているというか、明るいというか、全体的にいつもより明るい感じです。

勿論私も含め、この日の成績を上げてやろうという人も多いのですが、上位入賞がかかっていない選手はすでにリラックスしてかかっているような人も多いです。

成績と言えば、この最終日の時点で、一位のステファンは、飛ばなくてもFTBシステムのルールによって、優勝が確定しています。
それでも真面目な彼はいつも通りでしたが。

私はというとこの朝の時点で12位。
この日、勝負にでて6位入賞を狙うか、今のポジションを維持する飛びをするのかというところ。

勿論、この時点でこのポジションを、維持する気はなく、上を目指すことしか考えていませんでした。

最終日のタスクは  km。120kmから比べるとコース的にも少し単純でショートタスクに感じます。
日本の競技からしてみれば記録的な距離の大会なのですが、それは土地柄ということですね。

ともあれ気合いをいれて上位を狙う。
コースは

saisyuubi.png

こんな感じ。
スタートから西へ行き、その後東へ大きく移動、
それを切り返して3番をとったあと。ESS(タイム計測終了)へ。
そこからはパレードのようにヴァジュデの街の上を飛んでゴール。

ちなみに青い矢印がこの日トップだった大集団の軌跡。
山沿いを大きく遠回りして2番を取り、またそれを引き返して3番を取っています。

さて、スタートではまずまずの位置で出た私ですが、
最初のポイントに向かう途中に大きくグライダーをつぶしてしまい。時間も高度も大きくロスする羽目に。
あわてても仕方ないと思いつつも、この日はスピードレース。
この遅れは致命的なものでした。

ただ、集団は青のコースを進むことを選択。
フライト前のイメージでは、直線的に進むほうがかなり距離は短く、今日の予報では
サーマルもしっかりしていそうだと考えていただけに、この日、私は勝負に出ることにしました。
何機かのグライダーも同じことを考え、直線的なコースを取ります。


ただ、痛いのは少数ということ。
サーマルを探すのは、一人よりも多数のほうが圧倒的に有利です。
その不利な部分は距離で稼ごうと考えたのです。

1のポイントを取ってから集団が南に下るのを見ながらコースを変えていく。
この時は10機くらいが同じような位置。
問題だったのは、この10機が、協力して先に進もう!という協調性が皆無だったこと。

全くあっという間にバラけてしまい、3機だけが一緒に進むことに。
その先に一機だけ私達の前を先行している機体。
彼も逆転を狙ってのショートカットか!?

少し手間取りながらもターンポイント2へ。
はるか高いところに遠回りしてきた集団が・・・・。
流石に早い。

しかし、ここで、私だけポーンといいサーマルに乗っかり、
一緒に来ていたグライダーを置き去りにして2のターンポイントを3番手くらいにとって折り返す。
集団ほど高くはないが、待たずに直線的に戻る。

問題は、この時全く一人であったこと。
一人で突っ込む時は高度的なリスクも考慮して飛ばないといけないので、
思いのほか時間がかかります。
ましてや、サーマルを探すのも一人。

高度が低くなりながら、遅くなってしまいながらもようやくT.O.前まで戻ってきます。
ここまで来たらサーマルはあるはず!?
・・・・・なのになかなかあたらない。

どうしたもんだと右往左往している間に遠く対岸の集団は確実に先に進んでいくのが見えます。
これはあせる展開。
いや、あせっても仕方ないから遠くは見ないことにして集中。

ようやく強いサーマルにあたり、あとはゴールまで一直線だ!!!と思って遠くを見ると、
すでに最後のターンポイントを取った集団がゴールへと向かっているのが見えます。

あぁ、やってしまった。


残念ながら、私のたくらみは見事失敗に終わり、
ゴールはしたものの、トップから大分遅れることになってしまいました。

そう、勝負に負けたのです。

結果、最終的な順位は20位と悔しい成績で今大会を終えることになりました。
表彰式、そして・・・・は次にUPします。

まずは、応援ありがとうございました。
まずはこの場で申し訳ないですが、お礼を申し上げます。
力不足の20位。
最後のチャンスにかけないといけない状況に陥ってしまうところが、
私のまだまだスキルが足りないということ。

今年は海外戦で、高い位置での安定した成績を出すべく邁進していきます。
それにしても・・・・・やはり負けるのは悔しい。

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